屋久島編(8):大株歩道(08.3)

 9:40に翁杉に到着(推定樹齢2000~2500年)。樹皮一面が苔に覆われ、ナナカマドやサクラツツジが鬱蒼と着生(寄生とは違い、ただ根を這わせて育つ)している姿は、まさしく孤高の古老です。そして9:48にウィルソン株に到着。1914年、アメリカの植物学者アーネスト・H・ウィルソン博士によって発見された切り株で、内部は十畳ほどの空間になっています。豊臣秀吉が京都方広寺大仏殿建立のために、島津氏に伐採させたとの説もあります。直径4.4m、高さ13.8m、推定樹齢3000年。さっそく内部に入ってみると、十数人がゆうに入れる広さです。長い歴史を刻んだごつごつとした樹の壁が四囲にそそり立ち、片隅には小さな祠(木霊神社)が鎮座しています。上を見上げると、切り株で切り取られた空と覆いかぶさる木々がのぞいていました。そこから差し込む光で浮かび上がる木肌の荘厳な美しさ。圧巻ですね。なおあるところから見上げると切り株で区切られた空がハート型に見えるそうですが、混雑していたためその場所はみつけられませんでした。ま、それはどうでもいいでしょう。
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 さあ出発しましょう。時々小休止をしながらタイトな山道を上っていき、10:52に大王杉に到着。縄文杉が発見されるまでは屋久島最大の杉だといわれていました。推定樹齢は3000年。10:56には日本の屋久杉が高さ10mのあたりでつながっている夫婦杉に到着。ここまで来たら縄文杉までもう一息です。
 このあたりになると、すでに縄文杉を見て下山してくる方々とよく出会います。なにせ登山道が狭いのですれちがうことは困難。よってどちらかが脇にどいて待つことになります。幸いそれほどの混雑ではなかったのであまり時間はとられなかったのですが、これがハイ・シーズンだったらえらいことになるだろうなと身の毛がよだちます。

 本日の五枚、上から翁杉、ウィルソン株(二枚)、大王杉、夫婦杉です。
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by sabasaba13 | 2008-11-13 06:12 | 九州 | Comments(0)
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