アイルランド編(33):キラーニー(08.8)

 それでは街へくりだすことにしますか。ホテルおよび駅から歩いて数分でキラーニーの中心街に到着、とは言っても三十分もあれば主だったところは廻れるこぢんまりとした街であることがすぐに判明しました。今日はもう疲れたので、街の徘徊は明日以降にしましょう。物価が高いことはもう身にしみたので、夕食は地元民と思われる方々で賑わっているファストフードの店で、フィッシュ&チップスをいただきましょう。山のように積まれたフライドポテトと皿からはみださんばかりの巨大な魚フライで胃は大騒ぎ、大雑把な味でしたがとにかく満腹になりました。ちなみにお値段は8ユーロ、日本円で約1360円、いやはやなんてえこった。
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 近くにコンビニエンス・ストア「SPAR」があったので、ギネスの缶ビールを購入、ホテルに帰ろうとするとMURPHYS BARというパブがありました。入り口の脇にジョイスの顔が浮き彫りとなったプレートが掲げられています。彼のお気に入り?あるいは作品に登場した? プレートには"THIS PUB HAS BEEN GRANTED THE JAMES JOYCE PUB AWARD"と刻んでありました。どうやら伝統的な雰囲気を残しているアイリッシュ・パブに与えられる「ジョイス・パブ賞」を受賞した店のようですね、いつか寄ってみることにしましょう。
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 そしてキラーニー駅の写真を撮ってホテルへ到着。部屋に戻りシャワーを浴びて、さっそく缶ビールを一気飲み。パブで出されたもののようなクリーミーな泡は望むべくもありませんが、コクのある味は十分に堪能できました。ん? 缶を振ると何やら中でころからと音がします。何か入っているのでしょうか? これは後日談ですが、帰国して同缶ビールを買ったところ、日本語で音の正体について説明があることに気づきました。以下、引用です。「缶内にフローティング・ウィジェットという白い球型のカプセルが入っています。缶内の音は異常ではありません。このフローティング・ウィジェットの働きでクリーミィな泡を作り出します」 へえー、実際にこの眼で見てやろうと缶を分解したところ、けっこう大きなプラスチック製の球体を取り出すことに成功しました。どうしてこやつがクリーミィな泡を作り出せるのか、気になる方はギネスの日本語サイトをごろうじろ。またこのサイトでは正しい缶ビールの注ぎ方も説明されており、「ドラフトギネス缶は約3.5°C で3時間以上冷やしておきます。手を固定し、深呼吸をします。缶を開けると、ウィジェットは自動的に働きます。傾けたグラスの中に、慎重にビールを注ぎ切り、縁まで注いだらグラスを平らに戻します」 "深呼吸"というのは笑えますが、仰せの通りにやってみました。「何十年もの歳月と10億円(900万ドル)を超える費用を要し、ようやく完成し」たわりにはそれほどの効果はないようです。それよりもフローティング・ウィジェットの容積分だけビールの量を減らせるというのが真の狙いではないのか、と邪推してしまう私。
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 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2009-04-23 06:06 | 海外 | Comments(0)
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