紀伊編(9):淡輪駅~和歌山(08.9)

 さて貝塚から南海線に乗って、めざすは古い駅舎があるという淡輪(たんのわ)です。車窓から外を見ると、もうすっかり薄暮、西の空が神々しい茜色に染め上げられていました。30分ほどで淡輪駅に到着、さっそく下車してもうすっかり暗くなった外へ出てみると、おおなるほどこれは愛くるしい駅舎です。尖頭アーチ型をしたかわいい小さな塔が、アシメトリックに配置されたなかなか洒脱な意匠。昨今の金太郎飴的画一化の進んでいる駅舎にくらべて、古い駅舎には個性的なデザインのものが多いような気がします。景観への配慮、あるいは駅舎は地域の顔であるという鉄道マンの誇りのなせる技なのでしょうか。いずれにせよ、利潤追求のため過密ダイヤを組んで事故を引き起こし、駅員を削減して人身事故を防げなくなっている、現代の鉄道会社とは志がえらく違っていますね。次の列車が来るまで30分ほどあるので、付近を散策することにしましょう。とはいっても「屋外は真ッ暗 暗の暗」、駅前にはぽつんぽつんと人家が点在するだけです。海が近そうなので残照でも見に行こうかなと思い途中まで歩きましたが、たどりつけそうにありません。車のヘッドライトに浮かび上がった「飛び出し小僧」と四囲を暖かく照らす赤提灯を撮影して駅に戻りました。
c0051620_6104829.jpg

 駅には「チカンはあかんで。ゼッタイあかんで。」というポスター、そして「それはだめ 長い足でもみぐるしい」という子どもさんによるマナー標語が貼ってありました。
c0051620_6111141.jpg

 やってきた列車に乗り込むと、20分ほどで終着の和歌山市駅に到着です。今夜泊まるホテルはJR和歌山駅の近くですが、この駅には南海電鉄は乗り入れておりません。よってJR紀勢本線に乗り換えねばなりませんが、しばらく列車はないようです。いたしかたない、駅前からバスに乗ってJR和歌山駅に向いました。十数分で到着し、ホテルで旅装を解きさあ夕食を求めて和歌山の街を彷徨しますか。といいながら実は店の当たりはつけてあります。JTB発行の情報誌「るるぶ」によるとここ和歌山ではラーメンの名店が多く、そのなかでわが眼をひいたのが「まるイ」、何と青ねぎが麺とスープをすべて覆い隠しております。これは葱好きの私に対する挑戦状と見た、よしっ受けて立ちましょう。駅前から歩くこと十数分で「まるイ」に到着。さっそく件のラーメン(730円)を注文し待つこと数分、その雄姿が現れました。…これはGREEN MONSTERだ… 湯気とともに立ち上る青ねぎの清々しい香りが鼻腔をくすぐり、豚骨醤油味の豊潤なスープとあいまって、愉悦の境地へと誘ってくれます。なおサイドメニューとして、テーブルに「はや寿司」(120円)が積み上げられているのも「なかなかやるでねがっ」ですね。「るるぶ」によると、サバとともに十分に発酵させたのが慣れ寿司、すぐに食べるのがはや寿司だそうです。サバ好きの私はもちろん二ついただきました。さてそれでは宿に戻り、地酒を飲みながら明日の計画をねることにしますか。
c0051620_6114399.jpg


 本日の三枚です。
c0051620_6121474.jpg

c0051620_6123314.jpg

c0051620_6124824.jpg

by sabasaba13 | 2009-07-08 06:14 | 近畿 | Comments(0)
<< ジョージ・オーウェルの言葉 紀伊編(8):貝塚(08.9) >>