紀伊編(14):道成寺(08.9)

 本町商店街を抜けて紀伊御坊駅まで歩いていき、窓口で噛んだらで歯の折れそうな硬い切符を購入。そしてころころと入線した列車に乗り込み御坊駅に到着しましたが、道成寺方面への列車はしばらくありません。
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 隣の駅なのになあ。背に腹はかえられない、タクシーで行って帰りは列車を利用することにしましょう。さっそく御坊駅に掲示してある時刻表で帰りの列車を確認。道成寺を見物した後、湯浅に向かうので、和歌山方面行きの列車は…ええと…13:10御坊発でした。てことは13:05頃に道成寺駅につけば余裕のよっちゃんで間に合うでしょう。駅前で客待ちをしていたタクシーに乗り、十分ほどで道成寺に到着です。土産物屋が数軒建ち並ぶ参道を抜け、長い石段を上るとそこが道成寺。
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 安珍・清姫の伝説で名高い天台宗の古刹です。熊野参詣の途中一夜泊まった若い僧安珍が、その家の娘清姫に帰途寄ることを約しながら寄らなかったため、清姫が蛇となって追いかけ、道成寺の鐘の中に隠れた安珍を焼き殺します。しかし、蛇となった清姫も殺された安珍も、老僧の『法華経』書写の功徳によって仏の浄土に生まれることができたというものですね。鎌倉時代に『道成寺縁起』二巻の絵巻物ができ、能楽、歌舞伎、文楽、長唄、浄瑠璃などに取り入れられて全国に広まったそうです。広い境内には、「鐘巻之跡」の碑、長唄三味線方の杵屋一門が寄進した「ばち塚」など、この伝説に関係するモニュメントがいくつかありました。
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 本堂の前にある枝垂桜の古木は、ぜひ満開の頃に見てみたいものです。縁起堂では、能楽「道成寺」、歌舞伎「京鹿子娘道成寺」、文楽「日高川入相花王」などの絵画、写真、衣装、舞台用の作り鐘などが展示されていました。またこちらでは「道成寺縁起」の写本を広げて安珍・清姫の物語を説明する「絵解き説法」が行われているそうです。
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 さてそれでは道成寺駅へ向かいますか。歩いて数分で駅に到着、時刻は13:02なのでじゅうぶんに間に合うはずです。一応念のために掲示されている時刻表を確認すると…13:00発御坊行き! やっちまった。どうやら和歌山方面への直通ではなく御坊で列車を乗り換えるのですね。バスもしばらくなく、タクシーを呼ぼうにも電話ボックスにはタクシー会社のちらしもない。やれやれ万事休す、と天を仰いでいると遠くから列車の音が聞こえてきます。何だ何だ何だ、すわ急げ、ホームに駆け込んで到着した列車に乗ることができました。車内アナウンスによると、事故のため数分遅れての到着だそうです。僥倖僥倖。御坊で乗り換えて、和歌山方面への列車の車窓から流れゆく風景を眺めていると、井桁型のはさがけ(収穫した稲を天日で乾燥させる)がありました。これは珍しいですね、何か理由か謂れがあるのでしょうか。また山の稜線に沿って風力発電が林立していました。
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 本日の三枚です。
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by sabasaba13 | 2009-07-17 06:12 | 近畿 | Comments(0)
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