山なみを見晴らせる雄大な景観を楽しんでいると、しだいに靄がかかってきました。そして出発から約一時間、大駐車場に到着して展望台に行ってみると、靄のため見通しがきかずおまけに物凄い強風が吹き荒れています。そして林立する立ち枯れた木々が、靄の中から幽鬼のように浮かび上がっていました。「自分達が何をしたのか忘れるな」と言いたげに…
そしてバスは出発、ここからは秋田県へと下っていき、向かうは田沢湖です。途中でガイドさんから電柱に注目するように言われたので眼を凝らして見ると緑色に塗ってあります。国立公園内の電柱は景観に配慮してあるのだそうです。また勢いよく湯気を吹き上げている熱泉があり、これはある日突然に噴き出したとのこと。このあたりの火山活動の活発さを物語っています。なおこの後、志張、銭川、トロコ、玉川と、その筋では有名らしい温泉が次々と現れるのもむべなるかな。
時々路肩に停車してある軽トラック(ガイド氏曰く「田舎のベンツ」)は、山菜取りに来ている方のものだそうです。そしてバスは玉川沿いを走る国道341号線を一路南下、いやあこのあたりの紅葉はそれはそれは見事でした。まるで赤・黄・オレンジで彩られたトンネルの中を疾走しているような気分。あっ写真を撮りたい!と思ったポイントがいくつもあったのですが、バスは無情にも走り過ぎていきます。駐車スペースの問題もあるのでしょうが、せめて一、二回、五分でもいいから停車して撮影タイムをもうけてほしいものです。だって紅葉を愛でるツァーなんでしょ? 改善を期待します。
一時間半ほどで田沢湖に到着、ここで45分の自由時間となりました。申し込めば別料金で昼食も用意してくれるそうですが、もちろんパス。気儘に付近を歩き回ることにしました。バスが駐車したお土産屋さんでは、檻の中で二匹の秋田犬が不貞寝をしていました。
また予想だにしていなかったのですが、顔はめ看板を二つもゲット! 秋田おぼこ(※秋田で生まれ育った娘)と辰子姫のものですが、後者は私の知る限りでは日本最大の物件ですね。
そして眼前で水を湛える田沢湖へ。しかし期待していたほど紅葉は見当たりません。??? なぜここをコースに組み込みしかも結構長い自由時間をとったのだろふ??? 土産屋および食堂との癒着という可能性も否定できませんね。悲しげに佇むスワンたちを撮影し、しばらく付近を散策していると稲庭うどんを供する店がありました。
さっそく入店し、艶やかで腰の強い稲庭うどんを堪能。でもいぶりがっこはどうしても美味しいとは思えないんだよなあ。
さてそれではバスに戻ることにしますか。コンクリートで高く設えてある電話ボックスや、異様に背の高い消火栓を見ると、このあたりでもかなり積雪があるようですね。集合時間には遅刻者もなく、定刻通り出発。BRAVI !
本日の三枚です。