近江錦秋編(12):坂本(08.11)

 そして日吉大社の脇を通り過ぎて、比叡山延暦寺の門前町として栄えた坂本に到着です。琵琶湖と都をつなぐ流通の中継地としても繁栄し、土一揆の主体となった馬借の集住していた町ですね。また坂本は穴太衆(あのうしゅう)と呼ばれる城の石垣などを作った石工集団の出身地であり、彼らが築いた石垣がそこかしこに残っているのも見どころだそうです。まずは日吉大社に程近い旧竹林院へ。坂本では、山上での修行を終えた老僧に与えられた坊舎のことを里坊と言いますが、こちらはその中でも格式の高い里坊だそうです。八王子山を借景としたそれほど広くはない庭園ですが、起伏に富んだ築山を回遊できるようになっており、大宮川の清流を取り入れた曲水が味わい深い風情をかもしだしています。肝心の紅葉も、それほど数は多くありませんが綺麗に色づいていました。曲水に流し寄せられた散紅葉が素晴らしい趣。
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 なおこちらには、「天の用席」と呼ばれる珍しい間取りの萱葺き茶室がありました。なんでも、出入口を二つ設け、主人の両脇に客人が並ぶそうです。
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 そして坂本の街並みを散策、馬場をはさんで向かい側のお食事処で山伏らしき「顔はめ看板」をゲット。路地に入ると、穴太衆積みの石垣が風雪に耐えた古色をうかべながら連なっていました。そして細流に沿って行くと滋賀院門跡にたどり着きました。近年まで歴代天台座主の御座所、江戸時代には法親王の住まいで、格式を誇る里坊で、小堀遠州作の庭園が見ものだそうです。入口から屋内を覗き込むと、参拝客をみな坐らせて係の方がなにやら能書きをたれておられるようです。山ノ神と顔を見合わせ「ワンパス」。京都の鈴虫寺でひどい目にあって以来、どうもこの手の雰囲気は苦手です。
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 坂本駅に向かって裏の路地をぶらぶら歩きながら、石垣や古い商家・町屋が散見される街並みを楽しみました。
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 時刻は午後二時ちょっと過ぎ、湖西線で安曇川まで行きバスに揺られて約30分、重森三玲が絶賛した庭のある朽木の興聖寺に行けるかな、なんて山っ気もあったのですが無理しない方がよさそうですね。三井寺(園城寺)と大津市内をすこし彷徨して本日の店仕舞いとしましょう。

 本日の七枚、上の四枚が旧竹林院です。
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by sabasaba13 | 2009-10-10 07:46 | 近畿 | Comments(0)
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