近江錦秋編(17):鶏足寺(08.11)

 いよいよ最終日、窓から外を見ると薄日がさしているのですが天気予報によると曇のち雨、秋雨に濡れながらの紅葉狩りと洒落こみますか。朝食をいただき荷物をまとめいざ出発、琵琶湖ホテルともお別れです。
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 山ノ神がしこたまお土産を買い込んでいるので、大津駅のコインロッカーに荷物を入れておくことにしました。(伏線) まず向かうのは木ノ本にある鶏足寺、大津から東海道本線・北陸本線に乗って一時間強かかります。大津駅のホームで列車を待っていると、北緯35度線を示すモニュメントがありました。解説によると同緯度にあるのは、オクラホマシティー、メンフィス、クレタ島、バグダッド、テヘランだそうです。♪名も知らぬ友達よ 君の国はなんて遠い♪と口ずさみながら、市場原理主義というメエルシュトレエムに飲み込まれつつある仲間たちに思いを馳せてしまいました。
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 さて列車に乗り込み、四十分ほどで米原に到着、ここでしばし停車しました。どうやらSL「北びわこ号」(C56)が入線するようです。ホームでは満面に笑みを浮かべたたくさんの鉄ちゃん・鉄子ちゃんたちがカメラを片手にいまかいまかと待ち構えておりました。自称鉄三郎の私としても一目見てみたいとホームに飛び出して待ちましたが、残念ながらSLが着く寸前に発車時刻になりました。無念、微かに聞こえる汽笛の音に後ろ髪を引かれながら、車内に戻りました。霊峰・伊吹山を右手に見やりながら列車は琵琶湖の東岸を北上、線路沿いでは三脚をセットしSLを撮影しようと待機している方々をよく見かけました。
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 そして木ノ本駅に到着、紅葉の名所である鶏足寺へは路線バスで近くまで行けるとのことですが、本数が少なく以後の旅程を考えるとタクシーを利用した方がいいでしょう。ついでに賤ヶ岳古戦場にも寄ってみたいしね。幸い駅前で客待ちをしているタクシーが一台あったので乗り込み、希望の行程を依頼してさあ出発。十分ほどで古橋というしぶい集落に着きました。近在の方々がこのあたりでとれた食材などをテントの仮設店舗で売っておられ、なかなか暖かい雰囲気です。ここから十五分ほど山中の長閑な遊歩道を歩くことになりますが、途中にあったのが「亀山の茶畑」です。このあたりは昔から茶の名産地だったそうですが、この茶畑は第二次大戦後の村里復興のため鶏足寺の住職さんが寺領の開墾を奨励してできたとのことです。
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 そして道をゆるやかに左へと曲がると、あたり一帯が赤く怪しく輝いています。おおっ、すんばらしい! 奥へと続く細い参道の両側を埋めつくすかのような楓の古木が真っ赤に色づいていました。そしてあたり一面を覆う散紅葉のグラデーション。一瞬、忘我し、私は二つの目だけの存在となってしまいました。凄い… はっと我に戻り、ばしばしと撮影しながら赤いトンネルを進み、風情のある石段をのぼると小さなお堂にたどりつきます。かつては山岳伽藍の修験道場として栄えましたが、廃仏毀釈で規模が縮小および1933(昭和8)年の不審火により焼失し、廃寺となってしまったそうです。そのせいでしょうね、お堂の屋根がトタン葺きなのがちょいと残念。しかし荒涼とした雰囲気が燃えるような紅葉とあいまって、素晴らしい趣をかもしだしています。さすがに名所というだけあって観光客の方もけっこうおられましたが、立錐の余地がないというほどではありません。ゆとりをもって気の向くまま散策することができました。
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 目果報の地を後にして、さきほど見かけた仮設店舗で山ノ神は地元産のゆずを購入、そしてタクシーに乗り込み賤ヶ岳古戦場へと向かいましょう。

 本日の九枚です。
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by sabasaba13 | 2009-10-20 06:15 | 近畿 | Comments(0)
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