松本・上高地編(22):明神池(09.5)

 さて出発です。ふたたび河童橋に戻りますが、明神池に行くには川の北岸と南岸、二つの遊歩道があるようです。往きは橋を渡って北岸のコースを選択しました。しばらく歩くと、岳沢口湿原の中に板が組まれた遊歩道となります。眺望はよくありませんが、鏡のような水面に木立や新緑が映り、目を奪われます。時々姿を見せる瀬の流れからは、清々しい涼気がほとばしります。
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 おっ、繁みの中にニホンザルを発見。パンフレットによると、近年、上高地ではサルの人慣れが進んでおり、自然の中で生きることに困難をきたすケースも増えているとのこと。監視員がサルの追い払いをしているが、決していじめているわけではないのでご理解を、という訴えもありました。わかってま、わかってま、可愛い小猿でしたが、餌などやらず遠くから眺めるだけにしましょう。やがて明神橋が見えてきましたが、河童橋からここまで約一時間といったところです。
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 橋の手前を左にすこし行くと嘉門次小屋があり、食事をとれるようになっています。もともとは上條嘉門次が1880(明治13)年に建てた山小屋で、前述のウォルター・ウェストンの山案内をしたことによってその名を知られます。当主は彼の四代目で曾孫にあたるそうです。
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 その隣にある公衆トイレは、維持管理に費用がかかるため100円程度の寄付を求められるチップ制トイレでした。そしてその隣に穂高神社奥宮があります。九州に栄えた海運民族の安曇氏が、信州に新天地を求め、かつて湖水であった安曇野を干拓して土地をつくった言い伝えにより、海陸交通守護、北アルプスの総鎮守として穂高見神(ほだかみのかみ)が祭神として祀られているそうです。なお明神池は神域の中にあるため、300円の拝観料が必要となります。
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 お金を払って神域の中に入ると、明神一之池・二之池がありました。鬱蒼とした木立に囲まれた、神韻縹渺とした幽玄な雰囲気を期待していたのですが、さにあらず。視界が開けた明るい雰囲気の中に、ぽんぽんと並ぶ普通の二つの池という印象です。私は、より広大な情景を映し出す大正池の方が好きですね。
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 そして明神橋を渡って、梓川南岸の遊歩道を歩いて河童橋へと戻りましょう。川越しに正面に見える勇壮な山が、明神岳。数分歩くと宿・食堂と無料の公衆トイレ(無料)があります。
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 ここからの道はほとんどが林間を通るもので、眺望もあまり良くなく、往きに歩いた湿原コースほど景色の変化はありません。それでもたくさんの、ほんとにたくさんのハイカーとすれちがいました。
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 途中にはニリンソウの群落があり、緑色の絨毯の上に可憐な白い花が咲き誇っていました。ある巨木には解説板がかけられており、「シナノキ 樹皮がやわらかくて強く綱や( )紙等に用いてきた。長野県以北の温帯に多く分布。昔朝廷は京都に最も近い長野県から紙を献上させ信濃の国名はシナノキが多いので名づけたと言われる。シナとはアイヌ語で結ぶ意味」と記されていました。へー、勉強になりました。すると向こうからやってくる老夫婦、その奥方が遠目で「あらっシナノキだわ」とのたまいます。凄い、よくわかりますね。植物の名前に関しては天神様に見離された小生、思わず感嘆してしまいました。
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 そして河童橋に到着、明神橋からここまで約一時間でした。時刻は午後一時、さきほどもらった整理券は13:20発のバスなのでちょうどいい頃合いですね。ターミナルに行くとバスの前で係員が十人ごとに整理券をチェックして、バスに乗せていました。「十分前に集合」という注意書きがありましたが、遅れるとキャンセル扱いにされてしまう恐れもありそうです。ご注意を。

 本日の十枚です。
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by sabasaba13 | 2010-03-25 06:14 | 中部 | Comments(0)
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