南東北錦秋編(1):前口上(09.10)

 前年に東北北部の紅葉狩りに行っていたく感銘したので、今回は南東北を攻めてみることにしました。時は代休をからめた十月末から十一月はじめの二泊三日、東北の紅葉だったら盛りは過ぎているかな、まあいいでしょう。選抜した見どころは、裏磐梯、鳴子、山寺(立石寺)、厳美渓、猊鼻渓、中尊寺です。これに、以前から気になっていた、明治期の建物がいくつか現存している、人呼んで(誰が呼んだ?)「東北の明治村」こと登米(とよま)をぜひからめたいですね。となると、前回のようなパック・ツァーでは普通あり得ない行程でしょう。よって個人旅行に決定、さっそく計画を立ててみました。第一日目は、東北新幹線で郡山へ、磐越西線に乗り換えて猪苗代へ。ここからバスで裏磐梯五色沼へ。同ルートで郡山に戻り、山形新幹線に乗って山形へ、そして仙山線に乗り換えて山寺へ。この日は山形泊、という感じでいいでしょう。問題は二日目です。山形から鳴子温泉へのアクセスがきわめて不便で、いろいろと調べた結果、6:05発の奥羽本線に乗って新庄まで行き、陸羽東線に乗り換えて鳴子温泉に行くのが最善のようです。これなら一日、余裕をもって遊べますね。朝五時起きというのがネックですが、もうじさまになりかかっている小生にとっては(たぶん)お茶の子さいさい。歳をとるというのも悪いものではありません。鳴子峡へはバスで十分ほど、遊歩道を散策してバスか徒歩で駅へと戻り…さあ問題はこれからです。お目当ての登米に行く方法が判然としません。ガイドブックには「東北本線瀬峰駅から登米行きバス一時間」とあるのですが、鳴子温泉から小牛田(こごた)で乗り換え、瀬峰へ行くのはまあいいとして、そこからのバスの時刻表がわかりません。仙台から直通のバスもあるようですが、手間がかかりすぎ。うーん、まいった。まいったら基本に戻る。一番近い駅からタクシーに乗ることとして、地図で確認すると石巻線の柳津(やないづ)が近いようです。よし、決まり。さてどこに泊まるか。おっ柳津から気仙沼まで列車に乗って一時間ほどだ。「日本の町100選 小さな町小さな旅 東北・北海道」(山と渓谷社)によると、気仙沼も古い建物が数多く残っている雰囲気のいい街のようです。気仙沼泊に決定。三日目は、猊鼻渓・厳美渓・中尊寺ですが猊鼻渓での舟下り+一ノ関から東北新幹線で帰郷という二つのポイントを考慮すると、気仙沼→一ノ関→平泉(レンタサイクルで中尊寺・毛越寺等を散策)→タクシーで厳美渓へ→タクシーで一ノ関へ、そしてバスで猊鼻渓へ→列車で一ノ関へ、というところでしょう。うん、これでおおまかなアウトラインができあがりました。後は気分と天候と現地の情報を適当に組み合わせながら、臨機応変、行き当たりばったりでいきましょう。持参した本は「堕落論・日本文化私観」(坂口安吾 岩波文庫)。中学生のころ、"ずいらくろん"と読んでおもいっきり笑われた甘酸っぱい記憶がよみがえってきます。

 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2010-09-22 16:54 | 東北 | Comments(0)
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