武蔵野錦秋編(4):神代植物公園(09.12)

 さすがに空腹となったので、来る時に唾をつけておいた「きくよし食堂」に入ることにしました。登録有形文化財に指定して額に入れて冷凍して永久保存したいような、町の食堂です。中に入ると、サラリーマンや土木現場の作業員のみなさんで活気にあふれていました。もちろん喫煙は思う存分OK、もうこれだけでも感涙ものです。さて何を注文しようかな…おっメンチカツ定食(600円、安い!)とハムカツ定食(500円、もっと安い!)があるぞ。これは究極の選択を強いられることになりました。肉の旨味と汁をさくさくとした衣で封印したメンチカツは世界三大美味の一つだし(筆者注:あと二つは揚げたてのカレーパンと生卵ぶっかけ御飯)、ハムカツの憂愁をただよわせたチープでノスタルジーな味も捨てがたいし…うーむ、王道か覇道か、まじで迷った。小心者で自称常識人の私、やはり王道を選択してしまいました。できあがると自らカウンターまで取りにいくセルフサービス方式も安さの秘密でしょうか、さっそくかぶりつこうとすると、おお、なんとトレーの上に生卵が鎮座しているのではありませんか。世界三大美味のうちの二つを味わえるとは、何という至福でしょう。全身が巨大な咽喉と化し、無我夢中であっという間に完食。ああおいしかったあ。それにしても、こんなに美味しくて安い店があるのに、どうしてマ○○○○○や○屋に群がる方が多いのでしょうね。
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 そして東府中駅から京王線の普通列車に乗ること約13分で調布駅に到着。めざすは神代植物公園、バスに乗って十分ほどで着きました。都立としては唯一の植物公園で、園内には約4,500種類、10万株の植物が植えられているそうです。梅や桜やバラの名所として知られていますが、さあ紅葉はいかがでしょう。お手並み拝見。園内は広大なので、とりあえずお目当ての「かえで園」に直行することにしました。来園者はけっこう多いのですが、その広さのためあまり窮屈な感じを受けないのがいいですね。雑木林の間を抜ける気持ちのいい遊歩道を十分ほど歩くと、「かえで園」に到着です。
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 おおっ、素晴らしい。盛りにはすこし早かったかもしれませんが、見事に色づいたモミジのみなさんが陽光に葉を輝かせていました。
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 何といっても驚いたのは、ここに植えられた品種の多様さ。「イロハカエデ」「カジカエデ」「トウカエデ」「七瀬川」「夕暮」「占の内」「旭鶴」「松風」「小紋錦」「釣錦」「爪紅」「大盃」、もう百花繚乱です。紅葉を愛し品種改良を重ねた先人たちの労苦に頭を垂れるとともに、その小粋で洒落たネーミングには言葉を呑んでしまいます。「時雨染」なんざあ、もうこれだけで一編の詩ですね、雨に濡れるとより色が鮮やかになる楓なのでしょうか。
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 よって盛りの時期にずれがあるらしく、すでに落葉した木、ちょうど見頃の木、まだ色づいていない木が入り乱れています。よってかなり長い期間、楽しめそうですね。紅葉もさることながら、目を瞠ったのが散り紅葉の美しさ。いろいろな品種のさまざまな色合いの散り落ち葉が、まるで芸術作品のように地を染め上げています。柵があって木の根元に近づけないため、自然に落ち散ったままの状態を楽しむことができます。嗚呼、眼福眼福。

 本日の十枚です。
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by sabasaba13 | 2010-12-19 07:12 | 東京 | Comments(0)
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