丹波・播磨・摂津編(22):神戸税関(10.2)

 そしてここから新神戸駅まで、渓流に沿ったハイキングコースが続きます。眺望はよくないのですが、大都会のすぐ近くにあるとはとても思えない豊かな自然を満喫しながら、歩を進めました。まず現われたのが、大正初期につくられた谷川橋。アーチ型の桁の鉄筋を折り曲げるという新しい技術が用いられているそうです。そのすこし先にあるのが、猿のかずら橋。解説によると、六甲山に関する活動を行う市民団体「六甲楽学会」が、樹木保護のためにとりのぞいたツルを使い、祖谷のかずら橋に似せて装飾したとのことです。
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 ここから数分歩くと、神戸市内や港を一望できる展望所がありました。そしてさら遊歩道を下ると、生田川にかかる雄滝、夫婦滝、鼓ヶ滝、雌滝など、総称して布引の滝に出会えます。雄滝の岩面を流れ落ちる様が白布のように見えることからこの名がつけられたそうです。『伊勢物語』に「白絹に岩を包めたらむやうになむありける」とあり、また古来多くの歌に詠まれているとのこと。マイナスイオンについての判断は留保して、清浄な空気を吸いながら一休み。
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 そして最後に現われたのが、煉瓦積みでゆるやかなアーチが印象的な布引水路橋(砂子橋)です。雌滝と鼓ヶ滝で汲み上げた水を、この橋の中に通された水道管によってさきほど訪れた奥平野浄水場や北野浄水場に送るためにつくられた橋です。
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 そして新神戸駅に到着。さてこれからどうしましょう。神戸税関を見てから、夜景見物と洒落込むか、あるいは前者をカットするか。時刻は午後五時半、そろそろ薄暮となりつつあるので、税関は明日の朝に訪れるという選択肢もありますが、ぱっつんぱっつんにつまった行程を考えると今日行ったほうがよいでしょう。地下鉄で三宮まで行き、ポートライナーに乗り換えて「貿易センター」駅で下車。駅に掲示してあった地図を頼りに数分ほど歩くと、ライトアップされた正面中央の円塔があたりを睥睨するその威容が見えてきました。大蔵省営繕課により設計され1927年に竣工した「帝国の大玄関番」ですが、阪神・淡路大震災で被災し半壊してしまいます。1998年に改築、外観を残しながらも、最新鋭のインテリジェントビルとしてよみがえりました。税関建築の優品としては、これまで旧門司税関、横浜税関を見てきましたが、こちらも立派なものでした。次は旧新潟税関を訪れてみたいですね。なお、かつて東京桜田門にあった警視庁旧庁舎に酷似しているので、映画やドラマの撮影でよく利用されるそうです。また神戸税関東側には、日本で一番短い国道174号線(距離は187.1km)があるそうですが、それを表記した看板は見つかりませんでした。
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 本日の二枚です。
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by sabasaba13 | 2011-03-06 08:59 | 近畿 | Comments(0)
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