丹波・播磨・摂津編(25):今津灯台(10.2)

 そして石屋川駅に戻りました。ホームへのぼる階段には「未来をつくれ 団結の力 私鉄春闘 私鉄関西地連 阪神電鉄労働組合」というたのもしいポスターが貼ってありました。まだ通勤時刻だというのに、あいかわらず大混雑はありません。ほんとに心配になってしまいます。
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 そしてふたたび阪神電鉄に乗ること三十分弱で今津に到着。お目当ては旧今津小学校(六角堂)です。駅前にあった交番で所在地を教えてもらい歩き始めましたが、街のホットステーション、(たぶん)地元民経営の喫茶店をよく見かけます。自営業が多いのか、暇人が多いのか、いずれにせよ住みやすそうな街ですね。「初音屋」や「あさひ」といった店名が古色を感じさせます。
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 しばらく歩いていると、街角に「宮水と酒文化の道 酒香る 西宮郷・今津郷」という解説板と地図がありました。かつて酒蔵が建ち並んでいた名残りを歩いて味わおうという趣旨のようです。その一節に「江戸時代に構築された大関酒造今津灯台は、今なお現役の灯台で、かつての樽廻船の船出を彷彿させてくれます」 江戸期の灯台、現役、樽廻船ときたら、灯台と歴史好きの小生にとっては居ても立ってもいられません。しかしここから約1.3km、歩いて十数分というところですか、しかも大雑把な地図なので確実に辿りつけるかどうか自信はありません。現在の時刻は8:42、うむむむむ、よしっ、この角を左折してすこし歩いたところにある旧今津小学校(六角堂)を見物し、その間にタクシーの空車が通りかかったら連れて行ってもらう、来なかったら撤退、ということにしましょう。車の往来が少ないので望み薄ですが。そして六角堂に到着、1882(明治15)年に地元の方々の寄付で建てられた、下見板張り・瓦屋根の擬洋風建築で、六角柱を半分に切り取った形の屋舎がしゃれています。一階部分はピロティ、二階部分に大きなガラス窓がはりめぐらされているのもモダンですね。とその時、タクシーが一台向こうから走ってきます。空車かどうかも確認せず、手を挙げると停まってくれました。やりい空車だ。さっそく乗り込んで、今津灯台まで連れていってもらいました。六角堂から走ること数分、残念ながら企業私有地内にあるため近くには行けませんが、運河をはさんだ対岸から、その古風で凛としたお姿を眺めることができました。江戸時代の灯台が今でも現役というのは凄いですね、いいものを拝見できました。そして今津駅まで送ってもらいましたが、運転手さんによると、このあたりはつい最近まで酒蔵がたくさんあったのですが、阪神・淡路大震災で壊滅的な打撃を受け、ほとんどが廃業してしまったそうです。

 本日の二枚です。
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by sabasaba13 | 2011-03-10 06:17 | 近畿 | Comments(0)
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