丹波・播磨・摂津編(35):新大阪駅(10.2)

 公園のところまで戻ろうとすると、新淀川開削や毛馬洗堰造築で活躍した技師・沖野忠雄の銅像がありました。
c0051620_726564.jpg

 蕪村が友どちと遊んだ土手を降り、さあ帰郷の途につきましょう。十五分ほど歩いて天神橋筋六丁目駅まで戻り、今度は地下鉄谷町線に乗って東梅田駅で下車。ここで地下街を移動してJR大阪駅へと向かいます。途中に見かけたのが立ち食いの串カツ屋、大阪だなあ、ああ美味しそうな匂いが漂ってくる… 思いっきり後ろ髪を引かれましたが、胃の腑のロックゲートを閉ざし忍の一字。一刻も早く新大阪駅に行き、新幹線の切符をおさえたほうがいいでしょう。通路にあった「すべらない、神戸土産。観音屋」という広告も関西らしくていいですね。
c0051620_7264153.jpg

 新大阪駅に着いて切符売り場に行ったところ、それほどの混雑ではありませんでした。念には念を入れて、四十分後に出発する新幹線の指定席券を購入。さあ待ちに待った夕食にしましょう。ねぎ焼きを求めて駅ビルの中を彷徨っていると、「たこ昌」がありました。うんここでもいいな、と入店し明石焼きとどて焼きを注文。前者はだし汁につけて食べる柔らかいタコ焼き、後者は味噌で煮込んだ牛すじ肉ですが、いずれも美味しくいただきました。ところがこの「たこ昌」の女将、たいへん機嫌が悪うございました。店員に大阪弁で強烈なイヤミを言うは、急いでいる客にもつれないは、聞いていて不愉快になりました。「この店は、明石焼きとどて焼きを同じ箸で食わせるのか」とからんでやろうかとも思いましたが、「喧嘩はよせ、腹がへるぞ」というねずみ男の箴言が脳裡に浮かび思いとどめました。そして新幹線に乗り込み、隣の客が食べはじめた「蓬莱551」のシュウマイの強烈な匂いに耐えながら本を読んでいると、あっという間に京都着。薄暮に浮かぶ東寺五重塔が「寄っていかへん」と秋波を送ってきましたが、ごめんね、明日は仕事なんだ。新幹線はやがて舞い降りた夜の帳を引き裂きながら、一路わが故郷へと疾駆していくのでした。
c0051620_7271179.jpg

 なお老婆心ながら、スイカを持参しましたが、私鉄・地下鉄では使えなかったことをつけくわえておきます。

 というわけで、丹波・播磨編、一巻の終わりです。いつもにも増して、慌しいけれど楽しい旅でした。歩き、見て、食べ、飲み、知り、考え、また歩く。ビートたけしも(『騙されるな』)、チェーホフも(『中二階のある家』)言っていましたが、生きるということは凄いことなんですね。

 後日談。篠山で買った栗羊羹を山ノ神に奉納したところ、顔と眼と鼻の穴を真ん丸くして美味しそうに頬張ってくれました。♪When you're smiling, when you're smiling, the whole world smiles with you.♪

 本日の一枚です。
c0051620_7273939.jpg

by sabasaba13 | 2011-03-22 07:28 | 近畿 | Comments(0)
<< 「日本とアジア」 丹波・播磨・摂津編(34):蕪... >>