奈良編(2):奈良国立博物館(10.3)

 歩いて数分で博物館に到着、片山東熊の設計による旧館を撮影し、新館で「お水取り」展を見学しました。
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 さてそれでは"お水取り"とは何ぞや。スーパーニッポニカ(小学館)から一部抜粋して引用します。
 3月12日(旧暦2月12日)、奈良市東大寺二月堂の行事。3月1日から二七日(14日間)行われる修二会(しゆにえ)のなかの一行法をいうが、俗には修二会全体の総称としても用いられている。
 二月堂修二会は、十一面観音に罪や過ちを懺悔する十一面悔過法要(けかほうよう)で、752年(天平勝宝4)に実忠によって始められたと伝える。法会は2月20日、11人の練行衆が戒壇院別火坊に入り、そこで「椿の花ごしらえ」「衣の祝儀」などの前行を終え、28日に二月堂へ上堂、3月1日より本堂内陣での本行となる。勤行は連日、六時(日中、日没、初夜、半夜、後夜、晨朝)に渡って行われる。毎晩7時には大松明に導かれて練行衆が上堂し、十一面悔過を唱えるが、これは奈良時代に盛んに行われた悔過声明の形式を伝えるものである。
 12日には「お松明」と称し、普通の日より大きい籠松明11本を童子が担ぎ、堂の回廊で大きく振り回す。ついで深夜に法会の中心となる御水取が行われる。咒師を先頭にした7人の練行衆が二月堂前の閼伽井屋の井戸で閼伽水をくみ、堂に運ぶ。縁起によると、この井の水は、天平の代に若狭国遠敷明神(おにゅうみょうじん)が、二月堂修二会の神々の勧請時に遅れ、おわびに神の霊水を本尊に捧げたものという。
 そのほか、5日に実忠忌、7日に小観音の儀式、12~14日に達陀の行がある。達陀(だったん)の行は、八天の姿をした練行衆が香水を散布し、大松明をもって内陣を激しく駆け巡る荒行である。京阪地方では、この御水取が済むと春になるといわれ、広く親しまれている。
 というわけで、見どころは何といっても「お松明」、お水取りが執行される3月12日にしか行われないと勘違いしている人が多く、当時は大混雑だそうですが、ほんのちょっと規模が小さいけれど連日行われます。ほんとは達陀の行も見たいのですが、深夜ということなので今回は省きました。さて展示ですが、過去において東大寺に多大なる寄進をした人物(ex.源頼朝、重源…)の名を書き連ねた過去帳や、写真解説による行事のプロセスなど、興味深いものもありましたが、全体としては平板単調です。独立行政法人となり財政が苦しいので市民のヘルプを乞う、という哀切きわまるポスターが貼ってありましたが、もっと外連みにあふれた奇抜でユニークな展示を期待したいですね。例えばお松明の実物大レプリカを振り回せるコーナーとか、火の粉を浴びられるコーナーとか。まあそれ以前に博物館の予算を削るという文化行政の貧困さを問題にすべきかとは思いますが。
 さて外に出てふと見上げると、壁面上部にワイヤーが張ってありましたが、おそらく鳩よけでしょう。凶悪なる意思に満ちた棘でないところに、古都の雅を感じます。車道の脇には「鹿飛び出し注意」の道路標識。そりゃそうでしょう、石子詰めにされたらたまりませんもの。
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 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2011-03-29 21:51 | 近畿 | Comments(0)
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