熊野古道編(18):継桜王子(10.3)

 石段をのぼって継桜王子の社を拝見して下り、歩を進めました。
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 すぐ近くにあるのが萱葺き屋根の古風な「とがの木茶屋」、ほんとうはここに泊まりたく電話を何回もさしあげたのですが通じませんでした。もしかしたら民宿はもうしていないのかもしれません。舗装道路をすこし歩くと、秀衡桜がありました。秀衡の夫人が昨日拝見した滝尻の岩屋で出産し、その子を残してここ野中まで来て、杖にしていた桜を地につきさし、無事を願ったという謂れがあるそうです。蕾はまだ固く、開花はもうしばらく先のようです。
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 なお、この前にきれいな公衆便所がありました。近くの民家の納屋には薪が積まれていましたが、暖房や煮炊きに利用されているのでしょうか。
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 その先にあるのが「安部晴明の腰かけ石」、彼がここで休んでいたとき、上方の山が急に崩れそうになりましたが、得意の呪術で未然に防いだという言い伝えがあるそうです。今後予想される滑落の危険にそなえて、ここはひとつあやかりましょう。平たい石に腰かけて、臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前と唱えて手印を結びました。
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 さて、歩を進めましょう。この道は舗装道路で、車の往来もほとんどないなだらかな道、何の憂いもなく、二人で旅の思い出などを語り合いながらのんびりと歩けました。木蓮の花も満開が間近です。木でつくったお手製の小便小僧や、金網で閉ざされた古いトンネルを通り過ぎると、中川王子跡という看板がありました。
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 坂道をすこしのぼって中川王子跡を拝見、またさきほどの道へと戻ります。
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 このあたりの桜は八分咲き、うららかな春景色を満喫。
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 そして山道へと入ります。小広王子を通り過ぎ再び舗装道路に出るときれいな公衆便所があります。そして未舗装の道へと折れると休憩所がありましたが、現在の時刻は9:11、昼食にはまだまだ早いですね。さあいよいよ峠越えのはじまりはじまり。これから標高差200~400mの峠を連続して三つ越えることになります。♪一つ山越し、二つ山越し、三つ山越し、三越商事♪と鼻歌が出るくらい元気でした…この時は。
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 本日の四枚です。
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by sabasaba13 | 2011-05-06 20:44 | 近畿 | Comments(0)
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