熊野古道編(23):伏拝王子跡(10.3)

 林間の細い道をすこし歩くと、広い道路に合流、このあたりはから眺望もよりいっそう開けてきました。幾重にも重なるように連なる、緑の山々を眺めながら気持ちよく歩けます。途中にあった解説板によると、これが果無山脈、和田ノ森、安堵山、黒尾山、冷水山、石地力山の連山で、稜線は奈良県境となっているそうです。高野山と熊野を結ぶ小辺路はあの山中を走っているのですね。
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 そして伏拝王子跡に到着です。ここから熊野川の中州に鎮座する熊野本宮が見えるので、参詣者は感動のあまり「伏して拝んだ」そうです。なお1889(明治22)年の大洪水で中州の社殿は流され、現在の地に移転しました。かつての社地である大斎原(おおゆのはら)には大鳥居が建っているはずです。さっそく小高いところにある社までのぼると、おお絶景絶景。熊野の連山が手に取るように望めました。しかし、大鳥居は見つからず… 目がわるくなったなあ。
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 茶畠を通り過ぎ、車道にかかる橋を渡ると三軒茶屋跡がありました。解説によると、ここは熊野と高野山を結ぶ果無街道と中辺路の分岐点だったそうです。かつては三軒の茶屋があり、近代になって中辺路銀座と呼ばれるほどの賑わいだったそうですが、今となってはわずかに残る石畳と道標だけがそれを偲ぶよすがです。
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 林間の古道をしばらく歩くと、「ちょっとよりみち展望台」という道標がありました。仰せの通り、脇道にはいり寄り道をしてみました。すこし歩くと展望台があり、ここからは旧社地である大斎原と大鳥居を遠望することができました。
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 さあゴールはもう見えてきました。古道に戻り歩くこと十数分で舗装道路に合流し、祓殿王子跡に到着。そしてすこし歩けば、そこは熊野本宮大社。現在の時刻は午後四時半ちょっと過ぎ、近露からここまで約十時間かかりました。やったあ!
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 本日の七枚です。
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by sabasaba13 | 2011-05-14 07:58 | 近畿 | Comments(0)
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