豊橋編(1):半田(10.4)

 ガスレンジの前で、山ノ神が「飛んで火に入れ!」とぶつぶつ言っているので、近づいてみると、御身の血を吸った蚊を息で炎の中へ吹き飛ばそうとしていました。やれやれ。閑話休題、以前から豊橋という町が気になっていました。何故かって? そりゃああーた、路面電車が走り、公会堂とハリストス正教会の優品が揃っている町なんざあ、鉦や太鼓を叩いて捜してもそう簡単には見つかりません。一念発起、一泊二日で行ってみることにしましたが、せっかくですから何かどこかくっつけたいものです。「東海・北陸小さな町小さな旅」(山と渓谷社)を紐解くと、"酢の香りが漂う酢の町、蔵の町 半田"と"味噌蔵が並ぶ八丁味噌のふるさと 岡崎"に立ち寄れそうです、はい、決まり。四月も終わりなので、そろそろ代掻きがはじまる時節、幻想的な光景をなす棚田も訪れてみたいですね。インターネットの「棚田百選」を調べてみると、長篠のあたりに四谷千枚田がありました。鉄道とバスでどうにか行けそうなのでこれも組み込みましょう。そうそう伊良湖岬にたしか灯台があったはずだ、「日本の灯台50選」で確認すると、伊良湖岬灯台がありました。調べてみると、豊橋から二時間弱かかりそうですが、せっかくここまで来たのだから表敬訪問することにしました。他に見ものはないかな、と豊橋観光に関するホームページを見ると、おおっ、日本で2番目に古い木造瓦葺の前芝燈明台があるではないか。♪俺の闘志が火と燃え♪えますね、もちろん訪れることにしましょう。初日に半田・岡崎・豊橋を見学、豊橋に泊まって二日目に四谷千枚田・伊良湖岬灯台を訪問、うんこれでいこう。持参した本は「世界の歴史8 絶対君主と人民」(大野真弓 中公文庫)です。豊橋と絶対君主? 別に深い意味はありません、たまたまです、たまたま。

 薫風も心地よい卯月下旬の某日、にこやかに微笑む(目は笑っていない)山ノ神の「赤福を二つ買ってきてね」という臓腑に五寸釘を刺すような言葉に送られて出立、東京駅から新幹線のぞみに乗り込んで9:13に名古屋に到着しました。東海道本線快速武豊行に乗り換えると、四十分ほどで半田に着きました。木製のレトロな木組みがなかなかしぶいホームに降り立つと、「武豊線 複線電化 高架 早期実現 武豊線近代化促進期成同盟会」という看板がありました。自由民権運動の息吹をかすかに漂わせる剛毅な看板ですね、そうとう古びてはいましたが。跨線橋を渡ると、「開駅 明治19年3月(1886) このこ線橋は、明治43年11月に完成JRでは最古の橋です。」というプレートが掲げられています。おお、鉄ちゃんの末席を汚す者としては、望外の出会いです。
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by sabasaba13 | 2011-06-15 06:15 | 中部 | Comments(0)
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