天浜鉄道・中津川編(21):坂折の棚田(10.7)

 そして坂折の棚田へと向かいます。タクシーは山なみを縫うように走り、山間に佇む集落や棚田の景観を車窓から堪能していると、三十分ほどで到着。おおおおお、びゅーてぃほー! 山の斜面を覆う緑なす幾層もの棚田に、眼も心も奪われてしまいます。タクシーには中腹にある駐車場で待機してもらうことにして、まずはここから眼下に広がる棚田を溜息とともに眺望。どれくらいの歳月と汗と知恵が費やされたのでしょう、貴くさえある景観です。ここに解説板があったので引用します。
この地区は「はしご田」と呼ばれる石積み棚田が点在する全国でも有数の美しい景観を有しており、平成11年7月に農林水産省の「日本の棚田百選」に認定され、石積みの美しい棚田が広がる独特の田園風景を見ることが出来ます。
坂折棚田の特徴として①ほとんどが石積みの棚田で、専門の石工によって積まれたと思われる石積みが多く見られる。②用水源は、河川や用水路から直接取水し、「アト口」と呼ばれる取り入れ口と落し口が一体となっている方式が多い。③石積みの一部や山際などに暗渠や清水口と呼ばれる鳥居形の石組みがあり、この間から流れ出る湧水も用水として利用している。
 それでは棚田の間を散策することにしましょう。とにかくその石積みの精緻さには驚かされます。もちろん石工が中心となって組み上げたのでしょうが、おそらく農民たちも手伝ったのでしょうね。暮らしのため、生きるため、家族のため、そして子孫のため、営々と石を積み上げる光景が眼に浮かぶようです。
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 復元された水車小屋もありました。またいろいろな名前を記した立て札があるので、オーナー制度をとっているのでしょう。
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 お米をつくるだけでなく、雨水を溜めてゆっくりと流すことで洪水・土砂崩れを防ぎ、地下水を貯め水を浄化し、多くの水生動物や昆虫の棲みかとして豊かな生態系もつくる棚田。われわれの暮らしを脅かす核(原子力発電所)やアメリカ軍、無駄な公共事業や自衛隊のために湯水のように注がれる税金の万分の一でもいいから、棚田維持のために使ってほしいものだと衷心から思います。もちろん、金さえ出せばいいってものではないことは重々承知の上ですが。農業をする人々が、誇りをもって、かつ労苦と将来への不安なしに、棚田を維持し未来へと受け継がせることができる手立てはないものでしょうか。こういうところに英知を結集してほしいものです。
 さあ名残りは尽きねどそろそろ駅に戻らねば。タクシーに乗り込み、三十分弱で恵那駅に到着しました。運転手さんに丁重にお礼を言い下車。列車の発車時刻まですこし時間があるので、駅前にある「スィング」という喫茶店で珈琲をいただくことにしました。さきほど入った明智の天久資料館でもそうでしたが、珈琲にお茶請けがつくのはギフ・ウェイなのでしょうか。
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 そして恵那駅に行き快速列車に乗り込んで、一時間ほどで名古屋に到着。車内で食べる「純系名古屋コーチン弁当」と山ノ神に奉納する「赤福」を購入して新幹線に乗り換えました。そして新幹線のぞみは夜の闇を引き裂いて一路東京へ。
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 本日の四枚です。
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by sabasaba13 | 2011-08-17 14:52 | 中部 | Comments(0)
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