クロアチア編(20):ザダール(10.8)

 あっを発見、カメラを向けると、「肖像権があるのよ」とばかりにぷいと歩き去っていきました。ヴェネツィアのように、建物どうしでロープを張り洗濯ものを干している光景を撮影。
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 そして旧市街の真ん中、ゼレニ広場に到着です。ここはローマ時代に、行政・宗教・通商など市民生活に関わる機能が集められていた中心地、いわゆるフォロ/フォーラムでした。今では二本の柱しか残されていませんが、そのうち一本が「恥の柱」と呼ばれ、軽犯罪を犯した者がつながれ嘲笑されたそうです。
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 そして12世紀に建てられたダルマチア最大の規模を誇る聖ストシャ大聖堂へ。薔薇窓とファサードの列柱飾りが美しい壮麗な教会ですが、内部の見学はなし。前述の第四次十字軍によって建設を中断されたため、基本はロマネスク様式、上部がゴシックで仕上げられているそうです。なおこちらには鐘楼があり、見上げると天辺に人の姿が見えます。どうやら有料で上ることができるもよう、異郷の地に来たら一番高い所へのぼりたいもの、ぜひとも自由時間をとってくれいと添乗員さんに念を送りました。
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 そして牢獄のような聖ドナット教会へ、寸詰まりの重厚な円筒形、無愛想なまでの無装飾、味も素っ気もない建築ですが、なぜか心惹かれます。9世紀初頭に建てられ、内部はビザンティン様式の集中性の高いギリシア十字型平面になっているそうです。このあたりがローマ・カトリックとビザンティン帝国の狭間にあり、双方から影響を受けたことがうかがえます。またローマ時代の建造物を基部とし、その石材を露骨なまでに再利用していることも特徴です。なお残念ながらこちらも内部の見学はカット。目抜き通りであるシロカ通りを横切り、城門の一つ聖クルシェヴァン門に着くと添乗員さんから、「20分ほど自由時間をとりましょう」という待望の一言がありました。やりい! さっそく戻って聖ストシャ大聖堂の鐘楼に上ることにしました。
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 入場料を支払って狭い石段を下りてくる人たちと互いに譲り合いながら頂上へ。おおっ絶景絶景眼福眼福。渋いオレンジ色の屋根が陽光を受けて輝き、アドリア海と対岸の島まで眺望できました。やはり親の意見と茄子の花と鐘楼上りは千に一つの無駄もない、俚諺の通りです。心地良い潮風を満身で感じながら、しばし此の世の憂さを忘れてしまいました。
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 本日の三枚です。
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by sabasaba13 | 2011-09-17 06:19 | 海外 | Comments(0)
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