青森錦秋編(13):奥入瀬(10.10)

 さてさて、しばらく歩くと、轟音とともに岩をも砕かんとする激流に到着。平成になって崖崩れによってできた「平成の流れ」ですね。われてくだけてさけてちるかも…なんとも雄渾な光景です。そしてすこし行くと阿修羅の流れに着きました。なるほど納得のネーミングです。「スーパーニッポニカ」(小学館)によると、阿修羅はインドの鬼神の一種。大叙事詩『マハーバーラタ』では、善神ビシュヌ神の円盤に切られて大量の血を吐きながら、刀、槍、棍棒で打ちのめされた阿修羅たちが戦場に横臥し、血に染まった彼らの肢体が、褐色の岩の頂のように累々と横たわっているようすが描かれているそうです。ほぼ同様の叙述は、仏典にも所々に言及され、これらを通じてわが国の文学にも伝えられました。それで血なまぐさい戦闘の行われる場所を「修羅場」というのですね。その名のとおり、水と岩の修羅場が見られます。
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 ここまで来たらゴールはもうすぐ、二十分ほどで石ヶ戸(いしげど)に着きました。"ヶ戸" とは小屋という意味の方言、つまり石小屋ですね。たしかに平らな巨岩の片方がカツラの巨木に支えられて小屋のように見えます。なんでも、鬼神のお松という美女の盗賊がここを住処としていたそうです。こちらには売店やトイレや案内所がある、奥入瀬散策のキー・ステーションになっていました。なお玉簾の滝からここまで歩いて約一時間半、トイレはありませんのでご留意を。というわけで、子ノ口から石ヶ戸までだいたい二時間半、紅葉は物足りなかったとはいえ奥入瀬の魅力を堪能いたしました。それにしてもこれほど気持の良い道はそうざらにあるものではありません。今度は新緑の、そして雪の(寒そー!)奥入瀬を訪れたいと思います。
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 本日の八枚です。
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by sabasaba13 | 2012-02-25 08:47 | 東北 | Comments(0)
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