甲斐路編(12):小井川(11.5)

 そしてバス停「美術館前」からバスに乗って甲府駅へと戻りました。これから身延線に乗って沿線にある近代化遺産と久遠寺に行きますが、列車の本数が少ないのでワンミスも許されません。昨日購入した時刻表片手の、悪魔の如く細心な行程となります。まずは列車に二十分ほど乗って小井川駅で下車。時刻は11:57、次の列車は12:31発なので与えられた時間は約三十分というところです。持参したマピオンの地図を頼りにてくてくてくてくと速足で歩き、十五分ほどで旧小井川郵便局に到着。おっこれは「お主なかなかやるな」的印象の佳作ですね。切妻の屋根を十字型に合わせ、三角の妻を四方にみせる洒落た意匠です。1階部分外壁のスクラッチタイルもいい味を出しています。竣工は1930(昭和5)年頃とか。さて、タッチ・アンド・ゴーですが、すぐに駅に戻らねば。しかし途中で透かしブロックの優品が次々に目に入り、写真を撮らなければなりません(別に撮らなくてもいいのだけれど)。うーむ、このあたりは透かしブロックのサンクチュアリかもしれません。全国138人の透かしブロックマニアの方、ここ小井川に集え!
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 そして12:29に小井川駅に到着、やれやれ間に合いました。この列車は鰍沢口行きなので、身延までは行きません。乗り換えなければなりません。市川大門で下車して、特急ふじかわ8号に乗り、13:32に身延駅に到着。
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 ほんとは途中の波高島駅で下車して、旧下山療院を拝見したいのですが、列車の本数があまりにも少なく、断腸の思いでカットすることにしました。さてめざすは身延山久遠寺、言わずと知れた泣く子も黙る日蓮宗の総本山です。別に信者ではないのですが、市井の一歴史学徒としては、歴史教科書に載っている宗派の総本山は見ておきたいなと思った次第です。真言宗-金剛峯寺・東寺、天台宗-延暦寺、浄土宗-知恩院、浄土真宗-本願寺、時宗-清浄光寺、臨済宗-建仁寺はすでに訪れたので、残すはここ久遠寺と永平寺(曹洞宗)です。きっと日本中、いや世界中から信者が年がら年中集まり、バスがピストン輸送をしているのかと勝手に思い込んでいましたが、駅前は意外なことに閑散としています。久遠寺行きバスの本数もたいへん少なく、一時間に一~二本、帰りがちょっと心配になってきました。バスに乗り込み、車窓を流れる風景を徒然なるままに眺めていると、古い重厚な洋館が視界を横切りました。身延小学校という看板が見えたので、きっと古い校舎に違いありません。下車するわけにもいかないし、忸怩たる思いで見逃さざるをえませんでした。十分ちょっとで久遠寺の門前町に到着、さっそくバス停で帰りのバスを調べると…うーん、一時間二十分後か。これからの行程がダメージを受けてしまうので、泣いて馬謖を切る、腹をくくって帰りはタクシーで戻ることにしましょう。

 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2012-10-06 07:40 | 中部 | Comments(0)
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