九州編(12):大分(11.9)

 そしてカフェテラス「あんとれ」に入り、とり天定食を所望。おお来た来た、官能的に輝くとり天のご来臨です。かぷっ…(絶句)… 旨い… ジューシーな鶏の胸肉とかりかりの衣が絶妙にマッチング、それを酢醤油が見事に支えます。もう一心不乱、一食入魂、一期一会、あっという間に夢見るような時間が過ぎていきました。大分市観光協会のホームページによると、から揚げとの違いは、①衣を付けて揚げる、②タレ(つゆ)につけて食べる、ということだそうです。また「とり天ワールド」というホームページには、こめかみに青筋が浮き出るような力の入った宣言が掲載されていました。
 大分人がこよなく愛する「とり天」。一口大の鶏肉をてんぷらの衣で揚げて、好みのたれで食べるという単純かつ奥の深い料理です。どこでも素材が手に入り、民族、宗教のタブーに触れることもなく、ソースを変えればすぐにそれぞれの地域のエスニック料理となるグローバル・レシピ。ヘルシーかつ、飼料も少なくて済むエコな食材、鶏肉を生かす料理として、世界に「TORITEN」が広がることを願っています。
 その意気や良し、鶏を食することをタブーとする民族・宗教がないとは断言はできませんが、おおむねその趣旨に賛同いたします。
 さて列車の発車時刻まであと二十分強、聖フランシスコ・ザビエル像まで腹ごなしの散歩をすることにしました。「もつ鍋は愛と青春の味」という看板を撮影し、アーケード商店街を歩いていると、道の真ん中に帆船の大きな模型が展示してありました。解説を読むと、日本ポルトガル友好450周年を記念して、16世紀のポルトガル船を1/7のスケールで復元したそうです。
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 そして地図を頼りに十分ほど歩くと、公園の一画に立つフランシスコ・ザビエル像に到着。解説板によると、1549(天文18)年に渡来して鹿児島平戸山口で布教をした後、大友宗麟に招かれてここ大分で布教をしたとのことです。讃美歌が歌われ、西洋劇が演じられ、洋式病院が建てられ、初等学校・問答学校・通訳学校・伝道士学校・コレヂオ(高等教育機関)もあり、西洋文化の花園であったと誇らしげに記されていました。おっとそろそろ駅に向かわねば、最後は小走りをして18:10発の特急にちりん23号に飛び乗ることができました。そして20:12に延岡に到着、予約をしておいた駅近くのビジネス・ホテルに投宿しました。

 本日の二枚です。
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by sabasaba13 | 2013-02-04 06:18 | 九州 | Comments(0)
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