九州編(47):熊本(11.9)

 坪井旧居から退去し、すこし走ると「小泉八雲旧居跡(第二の家)」の碑があります。1891(明治24)年11月に五高教師として節子夫人とともに着任、二番目に住んだ家がここにあったとのことです。ここで長男も生まれ、彼も大変気に入っていたそうです。その前にあるのが地蔵堂、地蔵祭りのきれいな飾り物や大きなトンボの作り物を見て八雲はびっくりしたそうです。
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 そして熊本大学へと向かいますが、途中で輪繋ぎの洒落た透かしブロックを発見。あいもかわらず狭い歩道に辟易しながらペダルをこぎ続けます。
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 「子飼レトロ通り」という看板があったので寄り道してみると、小さなお店が櫛比するどこか懐かしい雰囲気の商店街でした。
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 そして熊本大学に到着、ここは旧制第五中等・高等学校時代の校舎がいくつか保存されている、私のような学校マニア(学ちゃん?)にとっては垂涎の場所です。まずは1889(明治22)年に建てられた、赤煉瓦造りの威風堂々とした校舎、五高記念館を拝見。すぐ近くにある化学実験場も同年に竣工されたもので、見応えがあります。その奥にあった自転車置き場には「めざそう! カギかけ日本一」という、最高学府らしからぬ看板がありました。自転車泥棒をする不届き者が学生の中にいるのでしょうか。
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 たくさんの木々に抱かれた静謐なキャンパスを気持ちよく走り抜け、重要文化財に指定されている赤門(正門)を撮影。
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 車道を横断し、黒髪キャンパス南地区に入り、機械実験工場として1908(明治41)年に建てられた工学部研究資料館を拝見。そして熊本大学本部として利用されている建物は、旧熊本高等工業学校本館。竣工は1924(大正13)年で、シャープな造形が印象的な建築。初期における鉄筋コンクリート造校舎の実例として貴重なものだそうです。
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 なお迂闊なことに熊本大学構内に漱石・八雲記念碑があることが、今判明しました。遅かりし由良之助。なお小泉八雲英文碑には"熊本の精神…それは簡易、善良、素朴を愛し、日常生活において無用の贅沢と浪費を憎む精神である"という、五高在任中に行なった講演『極東の将来』の一節が刻まれているそうです。

 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2013-03-23 07:22 | 九州 | Comments(0)
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