午前七時半にホテルをチェック・アウトし、荷物を佐野駅のコイン・ロッカーに預けにいきました。途中にあったのが「佐野クリケット・センター」、これは珍しいですね、クリケット用品店です。今調べてみると、佐野にはチームや専用のグラウンドもあり、なかなかクリケットがさかんなようです。今は亡きカダフィ大佐が「スポーツとは、体を動かすという意味でも、また民主主義という考え方からいっても、他人に代わってやってもらうべきではない」と言ったそうですが、いろいろなスポーツに挑戦して自ら体を動かすというのは素晴らしいことですね。どうも日本では、中学・高校時代の部活動でスポーツに打ち込み、その後はもっぱらテレビ観戦という方が多いような気がします。社会人になってもスポーツを楽しめる環境、時間的および経済的余裕、そして設備をととのえることが幸福につながるのでは。オリンピックで獲得するメダル数を増やすよりも、よほど重要なことだと思います。ホテルの近くでは石の蔵を発見、佐野の街めぐりは期待できそうです。
駅前にある「しのはら」で自転車を借り受け、いざ出立。まずは事前に調べておいた「佐野市観光協会」お薦めの物件をまわりましょう。まずは駅の北側にある妙顕寺へ、こちらの本堂の扁額「開本山」は甲申事件で日本に亡命した金玉均の書によるものです。
そして県道67号線、かつての日光例幣使街道へ、この街道沿いには、江戸後期から明治に建てられた見世蔵造りの商店が建ち並んでいます。古い看板がいいアクセントになっている小沼呉服店やうだつのあるお店など、重厚な商家建築を満喫できます。
私としては、奇抜な意匠の相沢電機商会や廃業したみどり
湯にも愛の手をさしのべたいですね。
そして金屋仲町へ、こちらにある影澤医院は古い
病院建築としては一級品。竣工は1911(明治44)年、玄関上部の三角破風やバルコニー、そして「院科外澤影」の装飾的な字体や「K・S」を図案化したマークなど見どころ満載。日本基督教団佐野
教会は1934(昭和9)年竣工の洒落た建築です。ファサードを飾る三つの三角屋根のリズム、そして入口とその上部にかかる屋根の、アシンメトリックな対照の妙には座布団二枚です、山田くん。
本日の二枚です。