瀬戸内編(16):大久野島(12.3)

 早朝に目覚めて窓を開けると、残念ながら今日も曇天、朝焼けは拝めませんでした。さて本日は、自転車を借りて大久野島を散策し、牛窓という古い街並みの残る港町を彷徨、そして岡山の後楽園を見て、今夜の塒・塩飽本島へと移動という旅程です。バイキング形式の美味しい朝食をいただき、フロントでチェックアウト、荷物を預け、「うさぎのご飯」(100円)を購入し、自転車と皮の手袋を借り受けました。皮の手袋? 実はこの島のウサギさん、餌をあげると爪をたててかぶりついてきますので、手の保護のためです。
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 それでは出発、まずは小手調べ、多目的広場でウサギに餌をあげました。おお、おお、ういやつじゃ、走り寄ってきて一心不乱にかぶりつくウサギたち。中には不貞寝をしている御仁もいましたが。
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 宿のすぐ近くにあるのが、三軒家毒ガス貯蔵庫跡。糜爛性毒ガス「イペリット」を貯蔵する10トンのタンクを載せていた巨大な台座が二つ残されています。なお柵があって立入りは禁止なのですが、そこはそれ、蛇の道は蛇といいますか、虎穴に入らずんば虎児を得ずといいますか、もごもご。このあたりにも屯しているウサギがいたので、山ノ神が餌をあげました。
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 そして長浦毒ガス貯蔵庫跡へ、コンクリートの内側が黒く焼け焦げているのは、火炎放射器で焼却した跡だそうです。
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 北部砲台跡を見学し、ここに自転車を置いて、ひょっこり展望台へとのぼってみましょう。坂道をえっちらこっちらとのぼり、中部砲台跡を通り過ぎると、三十分ほどで展望台に到着。
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 ここからは360度のパノラマ、多島海の見事な風景を眺望することができます。そして何とこんな島の天辺までウサギ諸氏が屯し、餌を求めて走り寄ってきます。その不屈の闘志と貪欲さに敬意を表し、大盤振る舞い。
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 坂道をおり再び自転車を走らせると、二つ目の北部砲台跡がありました。こうした砲台跡は日露戦争に備えて築造されたとのことです。そしてしばらく走ると、巨大な廃墟、発電所跡に到着です。もちろん、柵があり立入りは禁止、ニコちゃんの私は勿論ルールを守りました。以下の記述は知人からの伝聞です。
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 柵を乗り越え、内部に入ると、おおっ凄い…そうです。窓ガラスはすべて欠損していますが、壁や屋根はほぼ当時のまま…だそうです。三階建てぐらいの高さでしょうか、その空漠とした空間には圧倒され…たそうです。廃墟マニアだったら女房を質に入れてでも見にくるべき…だそうです。なお写真は、知人から拝借しました。今は立派に更正し社会復帰しておりますので、名前は伏せておきましょう。なお往時は、毒ガス製造のために、ディーゼル発電機が8基設置されていたとのこと。また、1944年11月~45年4月までの間、「ふ号作戦」に利用した風船爆弾を補修する作業もここで行なわれていたそうです。そういえば、以前に五浦を訪れたときに、海のそばに「風船爆弾放流地跡 忘れじ平和の碑」があったことを思い出しました。
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 本日の五枚、上から一枚目は三軒家毒ガス貯蔵庫跡、二枚目は長浦毒ガス貯蔵庫跡、五枚目は発電所跡です。
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by sabasaba13 | 2013-07-16 06:20 | 山陽 | Comments(0)
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