ペルージャへと行くバスの発車時刻は16:00、まだ三十分ほどあるので、腹ごなしにバス停へと向かいながら古都の情緒を堪能。なおイタリアに来るとついつい干してある洗濯物の写真を撮ってしまいます。お国柄といいますか、色と形状を配慮したまるで抽象絵画のような干し方をしばしば見かけます。なお我が畏敬する民俗学者・故宮本常一氏も旅先でよく洗濯物を撮影したそうですが、これはその地方の生活の程度と人々の好みを知るため、私とは志が違います。[※『
旅する巨人』(佐野眞一 文春文庫 p.397~8)]
そしてバスに乗り込み、ペルージャへと戻ります。ローマ劇場を通り過ぎ、バスはウンブリアの緑豊かな丘陵を軽やかに上り下りしていきました。車窓を流れゆく風景を楽しんでいると、あっという間にペルージャのバス・ターミナルに到着です。
いやに早いなと腕時計を見ると、時刻表より15分も早く着いていました。いいのかな…いいんだよな。近くにあるガリバルディの銅像を撮影し、エスカレーターに乗って県庁へ。気がつくと降り場のところに、たくさんの注意が
ピクトグラムで記されていました。裸足で乗るな、靴や傘を挟まれるな、煙草を吸うな、坐るな、荷物・乳母車・カート・犬を乗せるな。まあ特にコメントはありません。
そしてカルドゥッチ公園へ、明日はヴェネツィアへの移動日なので、この素晴らしい眺めを楽しむのはこれが最後です。紫煙をくゆらしながら、しっかりと網膜と脳のひだひだに刻みこみました。
そしてインフォメーションに寄ってスポーツ用品店の場所を訊ね、大聖堂の近くにあるお店へ。ペルージャを本拠地とするサッカー・チーム、A.C.ペルージャ(Associazione Calcio Perugia)のユニフォームを探しましたが、どうも見当たりません。山ノ神にお願いして店員さんに訊ねてもらったら、気のない様子で「売っていません」。うーむ、弱くて人気がないのでしょうか、残念。気になったので、今、インターネットで調べてみたところ、イタリアのサッカーリーグで上から4番目のリーグ、レガ・プロ・セコンダ・ディヴィジオーネ(Lega Pro Seconda Divisione)にいるようです、たぶん。素敵な思い出をたくさんくれた街のチームなので、遠い異国の地からこれからもエールを送り続けたいと思います。♪ふぁいとっ♪
本日の五枚、上の四枚はグッビオ、下の一枚はペルージャです。