香嵐渓編(3):如庵(12.11)

 気をつけて階段をおりて駐車場の近くに戻り、観光案内所で地図をいただきました。犬山の城下町も風情のある街並みだそうですが、時間がないので今回も省略。地図を頼りに十分ほど歩くと、名鉄犬山ホテルに到着。こちらの敷地内にあるのが日本庭園「有楽苑」です。入園料千円にはちょっと腰が引けましたが、背に腹は代えられません。美しい紅葉と名茶室の取り合わせを期待して大枚をはたき、中に入りました。こちらもあまりモミジは多くなく、ちょっと期待外れ。そして千利休の「待庵」、小堀遠州の「密庵(みったん)」と並ぶ国宝茶席三名席の「如庵」と再会です。ウィキペディアによると、1618(元和4)年に、織田信長の弟・織田有楽斎によって、京都・建仁寺の塔頭・正伝院が再興された際に建造された茶室です。明治になると、三井家の所有となり、東京の三井本邸に移築されました。この際、解体せず原型のまま車両に積んで東海道を東京まで運搬したそうです。三井の重役で、著名な茶人でもある益田孝(鈍翁)がよく用いたそうな。その後、名古屋鉄道によって移築され今に至ります。なお如庵(じょあん)という名称は、庵主有楽斎のクリスチャンネーム「Joan」から付けられたという説もあるそうです。
 まずは、何とも言えず端正で品格のある正面の姿を撮影。篠竹を打ち詰めた「有楽窓」もしぶいですね。残念ながら内部には入れないので、窓から垣間見ることしかできません。それでも斜行する壁、その足元に敷かれた三角形の板畳「鱗板」、古暦を腰に貼った「暦張り」など、名茶席の一端を味わうことができました。できれば露地も再現してほしいのですが、それは無理なのかな。なお月に一度、内部特別見学会が催されるということなので、再訪を期したいと思います。また東京日本橋にある三井記念美術館では、如庵の室内を精巧に復元した展示室があるそうなので、こちらも一度訪れてみたいと思います。
 私自身は茶道の心得もなく、茶会に行ったこともないのですが、茶室と露地には心惹かれます。なぜなのでしょうね。心落ち着く上質な空間にひたりたいとしか言えませんが、これからも素敵な茶室を訪れていきたいと思います。利休の待庵は拝見したことがあるので、次は大徳寺龍光院の「密庵」だな…と思いきや、残念、調べてみたら非公開でした。なお最近読んだ『小堀遠州 シリーズ京の庭の巨匠たち』(京都通信社)によると、京都三名席もあり、曼殊院の「八窓軒」は特別公開要予約、大徳寺孤篷庵の「忘筌(ぼうせん)」は特別公開、金地院の「八窓席」は要予約ということなので、見る機会はありそうです。人生もそう捨てたものではありません。
 まだ少々時間があるので有楽苑を散策、池の水面が紅葉を鏡のように映す一画がありました。

 本日の五枚です。
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by sabasaba13 | 2014-04-18 06:29 | 中部 | Comments(0)
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