香嵐渓編(10):豊橋(12.11)

 というわけで心温まる足助散策でした。巴川と並行しているのでゆるやかにカーブを描き、先を見通せないわくわくするような道。その両側に櫛比する平入・妻入の古い町屋や商家、入り組んだ狭い路地、T字型の交差点や鍵の手、そして町を見守るような小山、人間が暮らす場所はこうでなくてはと感じます。人間が暮らしやすい町、それを考究したジェーン・ジェイコブスというジャーナリストの存在を、『社会的共通資本』(宇沢弘文 岩波新書)ではじめて知りました。彼女が提唱した、人間的な魅力を備えた都市の四条件を、宇沢氏はこうまとめられています。
第一の原則は、街路の幅はできるだけせまく、曲っていて、一ブロックの長さは短い方が望ましいというものである。人々の生活の必要から自然発生的に形成された街路が望ましいということが強調されている。…
第二の原則は、再開発にさいして古い建物ができるだけ多く残るように配慮しなければならないということである。…
第三の原則は、都市の多様性にかんするものである。都市の各地区は必ず二つないしはそれ以上の機能をもっていなくてはならないという条件である。…
第四の原則は、都市の各地区は、人口密度が十分高くなっているように計画されなければならないということである。(p.120)
 パブロ・カザルスは、「音楽の最大の敵は、単調さである」と喝破されましたが、人間の住む町も同じなのかもしれません。そういう意味で、この足助という町はかなりポイントが高そうです。

 集合時刻の十分前に駐車場に到着、バスに乗り込み出発です。対向車線はこんこんと車が詰まり大渋滞、もしや紅葉のライトアップを見に行く方々なのでしょうか。私としては、ライトアップされた桜や紅葉には食指が動きません。人工的な照明を当てると綺麗そうに見えて、だまくらかされているような気がしますので。やはり陽光のもとで拝見したいものです。そういえば、京都の白川で、ライトアップされた桜を撮影しながら、「きゃー、私たちって大人」とはしゃいでいた女性たちがいましたっけ。
c0051620_6314817.jpg

 そして午後六時ごろ、バスは豊橋駅に着きました。ここで団体行動は終了、各自新幹線に乗って帰途につきますが、一時間ほど余裕があるので夕食をとることにしました。めざすは、豊橋のご当地B級グルメ、カレーうどんです。観光案内所でパンフレットをいただき、駅近くにあるという「玉川うどん店」を紹介してもらいさっそく乗り込みました。三州豚のロースカツを加えたカレーうどんを注文し、パンフレットを読んでいると、豊橋カレーうどんの5箇条と食べ方が紹介されていました。これも後学になるかどうかわかりませんが、転記しておきます。
「豊橋カレーうどん」の5箇条
①自家製麺を使用する
②器の底から、ごはん・とろろ・カレーうどんの順に入れる
③豊橋産ウズラ卵を使用する
④福神漬又は壺漬・紅しょうがを添える
⑤愛情を持って作る

「豊橋カレーうどん」の食べ方
①カレーうどんをふつうどおりに味わう!
   POINT→器の底へ箸をさして混ぜないように。楽しみが半減してしまう!
②うどんを食べすすめると、うどんの下から「とろろがのったごはん」が出てくる!
③カレーと絡めて二度目の味を楽しむ!
 なおウィキペディアによると、豊橋の観光コンベンション協会が、地域おこしのために構想した料理で、ご当地グルメによる地域おこしがブームになっていること、豊橋市うどんは100年以上の歴史があり、うどんの消費量も多いことなどに着目して企画されたそうです。B級グルメによる地域おこしに関しては、「ヤ・キ・ソ・バ・イ・ブ・ル」(渡辺英彦 静岡新聞社)というたいへん面白い本がありますので、よろしければ拙書評をごらんください。おおっ待ちかねたぞ、苦しうない、近う寄れ。ずるずるずる、カレーうどんを一気呵成にたいらげると、なるほど、とろろとご飯が現れました。カレー雑炊のような感じで、これはグッジョブですね。ごちそうさまでした、お薦めの一品です。そして駅に向かい新幹線こだまに乗り込み帰郷。
c0051620_6321383.jpg


 本日の二枚です。
c0051620_6323330.jpg

c0051620_6325282.jpg

by sabasaba13 | 2014-04-25 06:34 | 中部 | Comments(0)
<< 『マイケル・コリンズ』 香嵐渓編(9):足助(12.11) >>