京都錦秋編(3):東京駅(12.12)

 丸の内南口から外へ出ると、旧東京中央郵便局の局舎の一部を再生・保存したJPタワーが屹立していました。そして駅正面へと行き、復元工事が終わった東京駅の全景を撮影。ここまで来るとついつい日本工業倶楽部に足が向いてしまいます。正面の最上部に据え付けられた鉱夫と工女像を撮影し、日本の近代化を支えた/支えさせられた彼ら/彼女らの心血に想いを馳せました。
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 なおウィキペディアによると、日本工業倶楽部は、当時の有力実業家により「工業家が力を合わせて、わが国の工業を発展させる」ことを目的として1917(大正6)年に創立された法人で、戦後は経済の復興発展の礎のような役割を担い、経済団体連合会(経団連)、日本経営者団体連盟(日経連)をはじめとした経済団体の設立と育成に協力しました。現在は財界人の交流の場として公益法人としての役割を果たしているそうです。ま、原敬の政治的立場と一脈つながる有力者諸氏の団体なのですね。インターネットで調べてみると、第8代理事長が植村甲午郎、軍部と商工省との重要な連携の確立に助力した著名な革新官僚です。(「日本/権力構造の謎」 カレル・ヴァン・ウォルフレン ハヤカワ文庫p.232) そして第11代理事長が平岩外四、明石昇二郎氏が「原発の闇を暴く」(集英社新書0602B)の中で、"東電を主体とした原子力マフィアの強固な地盤をつくったのは、東電の六代目社長だった平岩外四ですよね。それこそ原子力マフィアのボス的存在だったのでしょう?"と評された御仁ですね(p.101)。経済発展のためなら、戦争も原発も辞さない財界人の梁山泊といったところですか。近々、経済発展の人柱にされた方々を顕彰するため、鉱夫・女工像のとなりに福島県民と沖縄県民の像をたてる計画はあるのでしょうか。
 丸の内北口に入り、見事な意匠のドームを撮影、それではそろそろ新幹線乗り場へと参りましょう。東京駅をかたどったご当地ポストがあったのでカメラにおさめました。
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 本日の三枚です。
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by sabasaba13 | 2014-05-02 06:29 | 京都 | Comments(0)
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