越後編(27):新発田(13.3)

 それでは新発田(しばた)に向かいましょう。村上から三十分ほど普通列車に揺られると新発田駅に到着です。レンタサイクルを駅で貸してもらえるという情報を入手していたのですが、無念なことに冬期は中止、再開は4月1日以降とのこと。いたしかたない、徒歩で散策することになりました。駅構内に掲示されていた蕗谷虹児の複製画を撮影して歩きだすと、いきなり珍しい意匠の透かしブロックを発見。
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 そしてアントニン・レーモンド設計によって1966(昭和41)年に建てられたカトリック新発田教会へ。モダンにして土俗的、なんとも不思議な魅力を発する建築です。観光パンフレットによると、煉瓦は坂町の煉瓦工場から入手、材木は村上の山奥で伐採、ステンドグラスは和紙(夫人のノエミ・ぺルネッサンがデザイン)、潤沢ではなかった予算のなかでレーモンドは土地柄を生かしたシンプルな教会を設計したそうです。"建築はsimple、natural、economical、direct、そしてhonestでなければならない"、彼の言です。内部も、祭壇を中心として半円形に信者席を配列して一体感をかもすなど、ユニークな構造だそうです。内部見学は土日のみで事前予約が必要なのでご注意を。アントニン・レーモンドは以前から気になっていた建築家で、軽井沢の聖パウロ教会の記事でふれております。よろしければご笑覧を。
 そして蕗谷虹児記念館へ。彼の原画800点をはじめ、関係する書籍や資料が所蔵されています。叙情と哀愁に満ちた彼の絵を見ながら、しばし時が経つのを忘れました。なお虹児の絵に出てきそうなこの建物は、国が指定する「公共建築百選」にも選ばれているそうです。玄関が、ガラスのフードで覆われているのは、厳寒の地ゆえでしょう。山田君、座布団一枚もっていきなさい。
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 さてそろそろ小腹がへってきました。「煉瓦屋」という軽食がとれる喫茶店があったので入店してみると、「アスパラみどりカレースパゲッティー」という一品がメニューにありました。店の方にその正体を訊ねると、新発田はアスパラガスの産地で、そのピューレを使った緑色のカレーだそうです。つまりはご当地B級グルメ、喰わいでか。さっそくその一品を注文、アスパラみどりカレーがかかったスパゲッティーをたいらげました。うん、これは美味しかった。アスパラガスのさわやかな旨味が、マイルドなカレーとあいまって、体内の毒素を洗い流してくれるようです。食後の珈琲をいただきながら、これからの行程を確認。水路に沿って歩きながら、清水園、そして石泉荘をめざすことにしましょう。近くにある旧高橋屋旅館と平久呉服店、そして水路の上にある公設市場を撮影。通りの正面には、残雪を戴く山が見えてきます。
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 道路の中央部には小さな穴がありますが、融雪用の水が出るのかな。しばらく歩くと、旧新発田藩の足軽長屋がありました。木造茅葺きの質素な建物で、二軒割り八住居となっています。建築年代は不明ですが、棟札には天保十三年(1842)の文字があったとのこと。歴史的にも貴重な遺構で、重要文化財に認定されています。
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 本日の三枚です。
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by sabasaba13 | 2014-06-28 07:54 | 中部 | Comments(0)
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