重森三玲の庭編(17):石像寺四神相応の庭(14.3)

 お徒士町武家屋敷群をまわって観光案内所へ戻り自転車を返却。
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 山ノ神は大正ロマン館で名物の栗羊羹と焼き栗を購入しました。そしてバスで篠山口駅へと行き、14:30発の福知山行き普通列車に乗って、15:22に丹波竹田駅に着く予定です。めざすは重森三玲の作庭した石像寺「四神相応の庭」ですが、問題はアクセスです。駅からタクシーに乗れれば問題なく、お庭を拝見して丹波竹田駅へ戻り16:00発の列車に乗って神戸へ帰れます。しかしタクシーが見つからなかったら…お寺さんまで徒歩20分、16:00発の列車にはとても間に合いません。次の列車は丹波竹田17:14発の快速で、(たぶん)何もない駅前で無為の時間を過ごすことになります。ま、それはそれでよいのですが、できれば明日に備えて早めに就寝したいものです。昨日購入した時刻表を紐解き、『点と線』のような鮮やかなトリックはできないものかと調べてみると…できた。意表をついて丹波竹田16:22発の福知山行き普通列車に乗って福知山駅に到着するのが16:30、ここでUターンをします。福知山発16:46の特急「こうのとり」に乗れば18:14に尼崎着。やった、ねえねえ聞いて聞いて、と隣を向くと、口を大きく開けて爆睡中の山ノ神でした。そういう天上天下唯我独尊的なところに惚れたのさ。惚れたが悪いか
 丹波竹田駅に着き駅前に出ると、タクシーの"タ"の字もありません。これは想定内、しかし「タクシーをご利用のお客様へ」という小さな看板があったのは嬉しい想定外。その下には「丹波竹田駅の駐車は1台ですから御不便をおかけしますが構内にタクシーがない場合は5~6分で市島駅より配車致します下記へ電話下さい」と記されていました。んもう典型的な悪文ですね、句読点をどこかで打ってください。
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 それはさておき一縷の望みをかけて、山ノ神が持参した携帯電話で連絡をとってみると、配車まで30分ほどかかるとのこと。んー、かなりのロスタイムですね、丁重にお断りをして、Operation-Bを決行することにしました。事前に印刷して持参したMapionの地図を片手に、ゆるやかな坂道を二十分ほどてくてく歩いていくと石像寺に辿り着きました。
 こちらもユニークなお庭でした。直線的な敷石で東西南北に区分けされ、それぞれのブロックに石組が配置されています。前掲書によると、これは各方位を守護する青龍・白虎・朱雀・玄武の四神を表わしたもので、緑泥片岩で伏せる青龍(東)を表し砂地は青砂、阿波産の白い石英石を白虎(西)に見立て砂地は白川砂、朱雀(南)は鞍馬の赤石で砂地は鞍馬砂、丹波産の黒石を使った亀石組は玄武(北)を表し砂地の黒砂利は越前産となっているそうです。それぞれの石の表情と動きがいいですね。立ち上がり、飛びかかり、屹立し、待ち伏せし、うずくまる石たち、命がふきこまれたように蠢いています。敷石の意匠も素晴らしい、色合いの違う四種類の石をそれぞれ異なる意匠で敷きつめ、直交するあたりから見下ろすと、四種類の砂地とあいまってまるで抽象絵画のようです。竹垣には、寺号に由来する「石」と、庭園名にちなむ「四神」が三玲の手によってデザインされていました。作庭は1972(昭和47)年、重森三玲76歳の時のものです。享年は79歳ですから晩年の作ですね。老境に達してもこの表現欲、ほんとうに底知れぬパワーを持った方だったのですね。
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 なお石像寺は、天津磐座(あまついわくら)が中腹に鎮座する岩倉山の山裾に拡がっているので、三玲は巨石と寺との関係を象徴すべく、「四神相応の庭」を考案したとのことです。

 本日の六枚です。
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by sabasaba13 | 2015-07-23 06:35 | 近畿 | Comments(0)
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