さてここからブラウヘルトまで下りるハイキング・コースには、エーデルワイスの群生があるそうです。楽しみにしていたのですが、いかんせん分厚いガスに怖じ気づきました。君子危うきに近寄らず、石橋を叩いて渡る、蜜柑キンカン酒の燗嫁御もたせにゃ働かん、ここは涙を呑んでロープウェイでブラウヘルトまで下りることにしました。下りのロープウェイを待ち、乗り込んでブラウヘルトまで降りるうちに、みるみるガスは晴れていきました。駅舎から外へ出ると、薄雲が漂ってはいるもののほぼ青空となっています。やった。
マッターホルンを背に、山の等高線に沿った平坦な道を二十分ほど歩くとシュテリゼー(Stellisee)という小さな湖に着きました。
湖畔の道を一番奥まで歩み、振り返ると…逆さマッターホルン! 孤高の巨人の秀麗な姿が、見事に湖面に映っています。だが惜しいことに、湖面に漣が立ち、いま一つクリアに映っていません。でもこれくらい見えれば諒としましょう。ベンチに座ってしばしこの絶景を堪能しました。
本日の三枚です。