伊勢・美濃編(6):波田須の道(14.9)

 石畳の坂を下ると街並みが開けて、まるで数百年の時を経て現代に戻ってきたような気分です。ここで折り返して、じっくりと波須田の道を味わいながら戻ります。いったいどれくらいの人たちが、どのような思いで、この石畳を踏んで行き来したのでしょう。細長い平石を踏みしめながらのぼっていくと、腰掛石らしきものも散見されました。途中に丈の低い石垣が連なっていましたが、これが猪垣(ししがき)ですね。
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 ふたたび国道311号線に出ると、「徐福茶屋」があることに気づきました。お茶を一服所望してひと休みしたかったのですが、残念ながら開店しておりません。なおこのあたりは波田須町お薦めのビューポイントで、熊野灘や街並みを一望することができます。こんもりと木立が生い茂っているあたりが徐福の宮、列車が来る時間まで少々余裕があるので立ち寄ってみました。集落の中へとくだり、咲き誇る彼岸花を愛でながらすこし歩くと小さな社と徐福のがありました。なおここの参道修復中に数枚の古銭が発掘され、中国秦の時代の古貨幣「半両銭」と鑑定されたそうです。もしかしたらここが徐福伝説の本命なのかもしれませんね。
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 波田須駅に着くと、津波が発生した時の、列車からの避難方法と避難場所が掲示してありました。そして8:13発の新宮行き普通列車に乗って熊野市方向へと戻ります。
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 次の駅、大泊でおりて、松本峠を越える熊野古道を歩きましょう。幸い案内板があったので、登り口まで迷わずに辿り着けました。
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 そこにあった解説を転記しておきます。
松本峠
 ここから登る松本峠への石畳道は、熊野古道波田須の道から泊観音(熊野市大泊町)へ詣る観音道と、大吹峠を越えて熊野三山や那智山へ詣でる伊勢路が、登りの途中で合流しています。峠には鉄砲傷でよく知られた地蔵さんをはじめ、茶屋跡・南無阿弥陀仏の六字名号碑などがあり、当時の賑わいを偲ばせてくれます。峠を下ると梅林があり、ここからは七里御浜海岸や紀伊山地の山並が眺められて、かつての巡礼や旅人の疲れたからだやこころを和ませてくれた絶景の場所です。松本峠を下ると花の窟(いわや)へ向かう浜街道へと続きます。

 本日の三枚です。
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by sabasaba13 | 2016-03-11 06:23 | 近畿 | Comments(0)
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