伊勢・美濃編(16):神島(14.9)

 まずは八代神社へ行きましょう。狭隘な斜面に身を寄せ合うように立ち並ぶ家々、その間をうねるように設けられた石段、どこか懐かしい島の風景です。六角形の共同井戸がありましたが、かつてはここで井戸端会議に花が開いたのでしょうね。
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 その近くには古い時計台がありましたが、パンフレットによると1929(昭和4)年に建てられたもので、当時島内で唯一の時計だったそうです。さらに坂をのぼっていくと、石段のとなりに洗濯場がありました。小説では、島の女たちが平たい石の上に布を伸ばして足で踏みながら談笑する場面がありましたが、たぶんここですね。今では水も少なく、もちろん使われてはいないようです。解説板があったので転記します。
洗濯場(寺田さん宅前)
 神島では生活用水の確保が島民の切実な願いの一つでありました。昭和54年に答志島から神島間の海底送水管敷設工事が完成しました。以前は貴重な水を大切に使うため、洗濯は島の中央部を流れる表流水を利用していました。(中略)
 小説『潮騒』の取材で、神島を訪れた三島由紀夫が一ヶ月程滞在し、当時の組合長だった寺田さん宅が階段の左手に見えます。
 寺田さんのお宅はあの家でしょうか。
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 狭い道をぶらぶらと歩いていくと海が見えてきました。そして八代神社に到着、こちらにも解説板があったので転記します。
八代神社 創立年代は不詳 主祭神 綿津見命(わたつみのみこと)
 明治40年に境内社山神社、神明社ほか十一社を合祀し八代神社となる。国の重要有形文化財になっている「鉄獅噛文金銅像嵌鍬形(てっしもんこんどうぞうがんくわがた)」や「画文帯神獣鏡(がぶんたいしんじゅうきょう)」などが保存されており、数々の祭祀儀礼が行われていたことを物語っております。毎年元旦未明に、奇祭ゲーター祭りが行われることで有名です。
 三島由紀夫は八代神社を「最も美しい場所のひとつ」と語っています。
 小説のなかでは、新治が村の平穏と美しい花嫁を授かるように祈った場所として、また、初江が新治の航海の無事を祈った場所として描かれています。
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 本日の二枚です。
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by sabasaba13 | 2016-03-28 06:19 | 近畿 | Comments(0)
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