伊勢・美濃編(42):北濃駅(14.9)

 入線した列車に乗り込むと、意外なことに車内は初老の男女で満席でした。これは湯の洞温泉か子宝温泉に行かれる方々とみた。そこを過ぎれば席に座れるでしょう、と期待したのですがみなさんは下車されません。結局、相生駅で半分くらいの方が下車、車窓からは郡上温泉「宝泉」のバスが迎えにきているのが見えました。
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 次の郡上八幡駅で残りの方々も下車、車内はガラガラとなりました。郡上八幡は以前に訪れたことがあるのですが、いい町ですね。車窓から長良川の素敵な眺めを楽しんでいると、郡上大和駅に到着。「古今伝授の里」という看板がありましたが、古今伝授… 古今伝授… 大学受験用日本史知識の引き出しの中で、"東常縁(とうのつねより)"という名前が点滅しました。気になったのでスーパーニッポニカ(小学館)で調べてみると、室町前期の武家歌人にして美濃国郡上の領主。篤学で古典に詳しく、宗祇に『古今集』の秘説を切紙に記して伝えましたが、これが古今伝授の初めとして後世重視されるようになりまし。彼の死後、宗祇が己の権威づけのため宣伝して、著名になったとみられるそうです。と偉そうに書きましたがよくわかりません、ごめんなさい。「おめえ歌道に暗いな」と言われたら、「角が暗ぇから提灯借りにきた」としか言えませんが。
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 美濃白鳥駅と北濃駅間は、今でもスタフ交換によって通行の安全が守られているそうです。スタフとは、Leopold Staff(1878‐1957)のことで、内省的、哲学的叙情詩で人生の喜びと懐疑を歌ったポーランドの詩人・劇作家…ではなくて、衝突を防ぐための通票で、ホームの柱にかかっていたスタフと「通票確認」という掲示を撮影しました。なおスタフとタブレットの違いがよくわかりません。「おめえ鉄道に暗いな」と言われたら…何と答えましょうか。
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 そうこうしているうちに、一時間半ほどで終点の北濃駅に到着。復路の列車が出発するまで十数分しかありませんので、てきぱきと事を進めましょう。ホームに降りると、お目当ての転車台はすぐ目の前にありました。すぐ近くまで行けたので、接近して写真撮影。1902(明治35)年にアメリカンブリッジ社で作られた手押しの転車台で、現存する中では日本で二番目に古いものだそうです。(一番古いのはどこなのでしょう?) もともとは東海道本線の岐阜駅に設置されたものですが、1934(昭和9)年に国鉄越美南線(現・長良川鉄道)が開通したときに、ここ北濃駅に移設されたそうです。
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 なお北濃駅には、「花まんま」という簡易な食堂も併設されていたので、パックにつめられた「きのこ御飯」を購入して列車に乗り込み、車内でいただきました。車窓を流れゆく長良川の風景を楽しんでいると、「円空のふるさと美並」という看板がある美並苅安駅にとまりました。へー、円空はここで生まれたんだ。美濃市駅を通過すると、関駅に停車。ここが刃物と刀工・関の孫六で有名な関なのですね。
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 本日の二枚です。
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by sabasaba13 | 2016-04-29 07:38 | 中部 | Comments(0)
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