秩父編(6):(14.10)

 通りに戻ってすこし歩くと、薗田家住宅主屋・表門がありました。解説を転記します。
 薗田家は、秩父地方全域から惣社・鎮守として信仰されてきた秩父神社の宮司家です。
 主屋は、木造総2階建て、南北棟の切妻造り、平入桟瓦葺き屋根で、明治末期ごろに武甲山山麓の民家の部材を用いて建築したと伝えられています。正面側には入母屋造桟瓦葺き屋根の式台を備え、社家らしい雰囲気のある外観をみせた建造物です。
 表門は、木造一間一戸の切妻造の桟瓦葺き屋根で、2本の門柱とその前後の袖柱からなる四脚門という格式の高い形式で、部材に欅材をふんだんに用いた丁寧なつくりとなっています。両側には桟瓦葺き屋根付きの板壁を備えてあります。秩父神社の宮司家の屋敷表門としての十分な存在感のあるものとなっています。
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 そして最後の物件は秩父銘仙出張所二、解説を転記します。
 大正時代から昭和時代初期に秩父銘仙の取引で賑わった当時、近在近郷の織物工場が製品取引をするための出張所が建ち並び「買継ぎ通り」や「出張所通り」と呼ばれたところに所在し、この建物も、当初は秩父銘仙取引の出張所として建てられたものです。
 建物は、桁行五間梁間四間の木造2階建ての切妻造平入桟瓦葺き屋根で、正面には半間の下屋を設けています。もとは中央部の壁で2戸に分けられ正面意匠、間取りとも左右対称の構成をとる二戸一棟の形式でありましたが、現在は1戸として使用されています。外観内部ともに部分的な改修がみられますが、正面1階の欄間付の掃出しガラス戸や正面2階の漆喰壁、木製ガラス窓と戸袋など、建築当初の面影を色濃く残しています。周囲に残る旧出張所を含め、秩父銘仙で賑わった当時の商業地区の景観の一端を今に伝えています。
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by sabasaba13 | 2016-08-12 06:42 | 関東 | Comments(0)
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