虐殺行脚 埼玉・群馬編(10):寄居(14.12)

 寄居駅に戻る途中に、湯本歯科医院という古い病院がありましたが、もう治療はされていないようですね。珍しい透かしブロックを撮影して駅の方へ歩いていくと、"部落解放都市宣言""人権をみんなで尊重 明るい社会"と記された大きな看板がありました。
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 その意気や良し、ですが、ほんとうに日本はさまざまな差別に満ち満ちた国なのだとあらためて痛感しました。先日読み終えた『レイシズム・スタディーズ序説』(鵜飼哲 酒井直樹 テッサ・モーリス=スズキ 李孝徳 以文社)の中で、鵜飼氏が次のように述べられています。
 …日本はレイシズムの博物館のような国ですね。あらゆるタイプのレイシズム-門地差別、先住民や旧植民地人、移住労働者に対する差別-が日本の近代を貫徹しています。(p.209)
 この冷厳なる事実を認め、きちんと向き合うことから始めないと、ずっと博物館であり続けるのではないでしょうか。やだな。
 なお寄居には「戦国ハーぶ~丼」というご当地B級グルメがあるそうです。なんでも寄居特産の豚肉とハーブの一種「エキナセア」をつかった豚丼だそうですが、それが食べられそうなお店は駅周辺には見当たりませんでした。残念。
 寄居駅から八高線に乗り換えて十数分で児玉駅に到着です。木造のなかなかしぶい駅舎ですね、戦前の物件と見た。今、インターネットで調べてみると、1939(昭和14)年改築の駅舎で、この地で産出される粘土で焼かれた良質の「児玉瓦」が使用されているそうです。駅前に古いタバコ屋さんがあったので、「コバタ物件」に出会えるかなと期待したのですが残念ながらありませんでした。レアな物件ですので、そう簡単には出会えません。ま、気長に待ちましょう。(伏線)
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 本日の二枚です。
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by sabasaba13 | 2016-11-15 06:34 | 関東 | Comments(0)
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