虐殺行脚 埼玉・群馬編(26):前橋(14.12)

 なおこちらには歴史的建築物として、旧蚕糸試験場事務棟が移築されています。洒落た車寄せや、ちょこんと避雷針を乗せた小さな塔屋など、事務所とは思えないラブリーな物件です。解説を転記します。
 この建物は、明治44年12月22日、前橋市岩神町(現、昭和町三丁目)に、国立原蚕種製造所前橋支所の本館として建てられたものである。当時、政府は、全国で養蚕の盛んな群馬県、福島県、京都府など6地方に原蚕種製造所の支所を設けたが、現存しているのはこの1棟だけである。玄関のエンタシス状の柱、レンガ積みの基礎、上下開閉の窓、入口のドアの低い取手、避雷針の設置など、明治末期の代表的な疑似洋風木造建築物の特徴をもっている。
 国立原蚕種製造所前橋支所は、多くの優れた研究を完成し、わが国蚕糸業の振興に大きな貢献を果たしてきた。その後、名称は蚕業試験場、同養蚕部などと改称されたが、昭和55年1月、茨城県筑波学園都市の農林水産省蚕糸試験場に統合された。前橋市では、昭和56年、国から払い下げを受け、ここに解体、移築し、前橋市蚕糸記念館として設置し、糸の町前橋の象徴とした。
 公園に近くには前橋市水道資料館があるのですが、残念ながら火曜日・水曜日は休館日。お目当ての前橋市浄水場配水塔を金網越しに撮影しました。巨大な水槽を八本の鉄柱ががっしりと支える、まるで古武士のような佇まいには見惚れてしまいました。剛毅木訥仁に近し、忘れられない逸品です。

 本日の二枚です。
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by sabasaba13 | 2016-12-09 06:30 | 関東 | Comments(0)
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