虐殺行脚 埼玉・群馬編(27):るなぱあく(14.12)

 それでは引き返して「るなぱあく」に寄りましょう。正式名称は「前橋市中央児童遊園」、開園は1954(昭和29)年、謳い文句は「にっぽんいち なつかしい ゆうえんち」です。狭い敷地ですが、ノスタルジックな遊具がひしめいております。"おおきなのりもの"は1かい50えん、"ちいさなのりもの"は1かい10えんという安さには、"風景はなみだにゆすれ"てしまいます。なお「るなぱあく」という愛称は、2004(平成16)年に市民公募にてつけられたそうです。出典は萩原朔太郎の詩集「氷島」の中にある「遊園地にて」という詩です。

遊園地(るなぱあく)にて

遊園地(るなぱあく)の午後なりき
樂隊は空に轟き
廻轉木馬の目まぐるしく
艶めく紅のごむ風船
群集の上を飛び行けり。

今日の日曜を此所に來りて
われら模擬飛行機の座席に乘れど
側へに思惟するものは寂しきなり。
なになれば君が瞳孔(ひとみ)に
やさしき憂愁をたたへ給ふか。
座席に肩を寄りそひて
接吻するみ手を借したまへや。

見よこの飛翔する空の向うに
一つの地平は高く揚り また傾き 低く沈み行かんとす。
暮春に迫る落日の前
われら既にこれを見たり
いかんぞ人生を展開せざらむ。
今日の果敢なき憂愁を捨て
飛べよかし! 飛べよかし!

明るき四月の外光の中
嬉嬉たる群集の中に混りて
ふたり模擬飛行機の座席に乘れど
君の圓舞曲は遠くして
側へに思惟するものは寂しきなり。

 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2016-12-11 08:05 | 関東 | Comments(0)
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