少女像3

 こうした状況の中で、韓国南部・釜山の日本総領事館前に慰安婦問題を象徴する「少女像」が設置されたのですね。
 オリバー・ストーン監督が言うように、"原始的な反応"はやめて想像力を働かせましょう。まずは相手側の主張に真摯に耳を傾けるのが基本です。「ハンギョレ新聞」(2017.1.7)はこう述べています。
 日本の今回の措置は不適切であることを越えて、居直りに近い。釜山に設置された少女像はろうそく集会の市民たちが一昨年末の慰安婦問題合意1周年を迎えて自発的に立てたものだ。民間次元で行われたことに反発して大使を本国に召還し、経済協力活動を中断する措置までしたことは理解し難い。日本のこうした強硬措置は、韓国で早期大統領選挙の可能性が高まるにつれ次の政権で合意の再協議の動きが起きることに備えてあらかじめ釘を刺そうとする計算に基づいていると見られる。
 しかし日本政府は問題の根本原因が合意自体にあることを直視しなければならない。合意当時、日本政府は元慰安婦被害者に対する法的責任認定をはじめとして絶対的に必要な措置をほとんど取らなかった。そのうえ元慰安婦支援として10億円を出すことでこの問題が不可逆的・最終的に解決されたと宣言した。少女像の設置が日本の責任回避と歴史無視に対する韓国市民の抗議であることを日本政府が分からないはずはないだろう。それなのに根本問題には目を瞑り少女像を撤去しろと言って超強硬報復行為をするのは懺悔と正義を求める声を力で押さえ付けようとすることに他ならない。
 日本に強硬措置の糸口を与えてしまった韓国政府の無責任かつ外交力欠落も指摘せざるをえない。当初、韓国政府が10億円の義援金で事実上すべての責任を免除する合意をしたことからして誤りだった。しかも合意直後から韓国政府が10億円を受ける代価として少女像を撤去するという裏取引をしたという議論が起きた。日本政府は今回も少女像の問題に関連して「約束したことは必ず守らねばならない」と求めている。朴槿恵(パク・クネ)政権が自ら招いた外交屈辱である。
 日本政府が報復措置の根拠にしている一昨年末の合意は、正義の原則を損ねたものであるだけに根本的に誤っている。日本は報復措置を直ちに止めるのが当り前である。おりしも韓国の裁判所は合意に関連した交渉文書を公開せよとの判決を下した。政府は今からでも合意内容を全て明らかにし、国民の意思に沿った選択をせねばならない。
 私なりに論点を整理すると、まず「少女像」設置は民間団体によるもので、外交に連動させるべきではない。そして日本政府が慰安婦問題の法的責任をいまだに認めようとしていない。さらに10億円の義援金で、責任を免れようとしている。以上の三点が主張の核心だと思います。
by sabasaba13 | 2017-03-03 06:26 | 鶏肋 | Comments(0)
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