言葉の花綵165

 もしわるい人間が、お互いに結合して力をつくるなら、潔白な人間も、同じことをすべきである。(トルストイ 『戦争と平和』)

 私はあなたのいうことに賛成はしないが、あなたがそれをいう権利は死んでも擁護しよう。(ヴォルテール)

 今日も小学校のラウドスピーカーは、朝からのべつ幕なしの君が代行進曲。忠魂碑の下から「うるさい、もうたくさんだ」とたまりかねた声がきこえるようだ。(山川菊栄)

 集団自決は命令じゃないっていうけど、命令です。命令が残っていないと言いますが、残っていないから恐いんです。沖縄県民は大和に消された歴史を語り伝えてきました。語り伝えます。(永六輔 『無名人語録』)

 凡そ人格尊重なき処に正義なく、正義なき処に平和もない。(矢内原忠雄)

 戦争は、人間の腐敗の果実であり、政治体のけいれん性の重病である。政治体は、平和を享有するときにのみ、健康状態、すなわちその自然状態にある。…平和は、すべての社会の目的である幸福を人民に得させる。(ダミラヴィル 『百科全書』)

 武器によって打ち立てられた帝国は、武器によって維持されなければならない。(モンテスキュー)

 未開の民トロイア人が、勇敢であるがためにはあらかじめあらゆる人間味を圧し殺さねばならぬのに反して、文明の民ギリシア人は、涙すると共にまた勇敢でありうる。(レッシング)

 「国家のため」という圧力に押しつぶされて、国家の悪を見逃してはならない。いやしくも、正義人道に反す方向に行きそうな場合は、国家にだろうが、親にだろうが、夫にだろうが、敢然反対して、これを正道に戻すような人間をつくらねばならない。(尾崎行雄 『民主政治読本』)

 「戦争協力が国際貢献」とは言語道断である。(中村哲)

 世界のどこかで、だれかに不正がおこなわれているとしたら、いつでもそれを最も強く感じとれるようにならないといけません。(チェ・ゲバラ)

 先端的で破壊的な兵器に頼って我々を威嚇し、不正義で非合理で維持不可能な経済・社会的世界秩序を押し付けようとする者たちを前にして、改めて強調させていただきたい。「思想の種を播け!」「良心の種を播け!」 (フィデル・カストロ)

 より強く、より大きくならなければならないのは個々人であって、国家ではない。これは現代において、自明の理である。強大な国家権力の下で国民が完全支配を受けるとき、いかに多くの不幸が生み出されることか。(本田靖春 『村が消えた』)
by sabasaba13 | 2017-08-15 07:50 | 言葉の花綵 | Comments(0)
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