2017年衆議院選挙

 気鬱のため、しばらく休筆してしまいました。申し訳ありません。

 気鬱の原因は、もちろん衆議院選挙です。まず、安倍上等兵率いる自民党候補者に、なぜこれほど多くの有権者が票を投じたのか。これまで安倍上等兵内閣がしてきた施策を整理すると、憲法違反の秘密保護法制・安保法制・共謀罪法制、沖縄の民意を無視した辺野古新基地建設強行、秘密だらけのTPP交渉、安全を無視した原発の再稼働・輸出、福島の被害者に対する冷酷な態度、一般国民を苦しめる消費税増税、政府・官邸による恐るべき言論統制と情報操作などなど。言うなればアメリカ・大企業・経済的強者・自民党・官僚ファースト、経済的弱者の棄民と地方の切り捨て、過半数の議席を得た政権は万能であり批判は許さないという傲岸な姿勢です。どれか一つをとっても万死に値すると私は思います。しかしこうした弱肉強食的政策を真っ当なものとして支持したがゆえの投票なのか。あるいは、それについて知らず、考えず、関心も持たず、何となく他の政権より良さそうだからという安易な理由からなのか。はたまた、北朝鮮への強硬な姿勢に好感をもったからなのか。いずれにせよ理解に苦しみます。
 二つ目は、戦後二番目の低さであるという、53.68%という投票率。気に入った候補者がいなければ投票する必要はないという、お買い物意識からなのでしょうか。しかし政治の世界には「黙っているなら認めたことになる」という厳しい原則があるですから、結果として46.32%の有権者は、安倍上等兵内閣に暗黙の支持を与えたことになります。それくらいのことも分からないのか、これも理解に苦しみます。

 やれやれ。でもあきらめません。古代中国人曰く、"自分が一番したいことはするな。敵がもっとも嫌がることをせよ"。安倍上等兵および自民党諸氏がもっとも嫌がるのは、私たちがあきらめることでしょうから。
 先哲の言葉を炬火として掲げながら、粘り強く抗いましょう。みんなが安心して暮らせる社会を求めて。
 進取的な国民の中では、性急さも結構だが、中国のような麻痺した場所に生まれた以上、それでは損するだけです。どんなに犠牲をはらったところで、自分をほろぼすのがせいぜい、国の状態には影響はありません。…この国の麻痺状態を直すには、ただ一つの方法しかない。それは「ねばり」であり、あるいは「絶えず刻む」ことです。(魯迅)

 われわれの戦いの見込みのないことは戦いの意味や尊厳を少しも傷つけるものではない。(V・E・フランクル)

 私たちが負けつづける限り、権力はいつまでも勝っておらねばならない。強者には一度の負けが決定的だが、弱者には負けることを止めたときが敗退なのだ。(金時鐘)

 カタ・ヒジはったら、ぷっつり、息切れがして、とても長続きはしないよ。日本は、そんなに簡単によくなる国じゃないんだ。(飯沼二郎)

by sabasaba13 | 2017-10-26 06:29 | 鶏肋 | Comments(2)
Commented by 匿名 at 2017-10-29 10:22 x
小選挙区制度による、負けは認めますが、得票そのものは、反自民党の方が多く、立憲民主党は、議席数が3倍以上に伸びていますので、まだまだですよ・・・
Commented by sabasaba13 at 2017-11-07 21:06
 こんばんは、匿名さん。コメントをありがとうございました。そうですね、“まだまだ”ですね。日本を私物化し食い物にしようとしている御仁たちが一番喜ぶのは、われわれがあきらめることでしょうから。
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