北海道編(4):昭和新山(05.10)

 翌日は車軸のような雨。せんかたなし、予定通りバスで洞爺湖に行きましょう。車窓から見たかぎりでも、定山渓の紅葉は見事ですね、真っ盛りでした。途中で休憩した中山峠には、「アスパラガス栽培発祥の地」記念碑と、現如上人像がありました。1870(明治3)年に開拓使の要請を受けて、彼を総責任者とする東本願寺が、札幌-有珠間の新道開削工事を行ったとのこと。この道を本願寺街道というそうです。開拓使と東本願寺の関係は興味を引かれますね黒田清隆の宗旨は真宗だったのかな。
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 約二時間半で洞爺湖温泉に到着、嬉しいことに雨も上がりうっすら陽もさしています。さっそく日本有数の活火山である有珠山の噴火や被害の様子を展示してある火山博物館を見学しました。火山礫の直撃を受けてぼこぼこになった自動車も数台展示されており、火山爆発の凄まじさを実感させてくれます。
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 ここからバスで昭和新山に行こうとしたら、運休になっていました。温泉街の寂れ具合からして、観光客が激減しているようです。しかたなくタクシーに乗り、十分程で到着。1943(昭和18)年12月28日から1945(昭和20)年9月10日までの期間に火山活動によって畑地が隆起してできた標高406.9mの山です。今でも噴煙を上げているのですね、驚きました。そして戦時中という困難な時期に、昭和新山の生成を克明に記録し続けたのが郵便局員三松正夫氏です。巧みなデッサンと調査による彼の観測資料は「ミマツダイヤグラム」と命名され世界から絶賛を浴びているそうです。昭和新山のふもとに、山を観測している彼の銅像がありました。また三松正夫記念館も近くにありましたので、さっそく彼の偉業を見学しました。でも今だったら、近所の方から「公務員なのに勤務中に火山を観察しているぞっ、首にしろ!」などという密告が上部によせられるのだろうなあ。ああやだやだ。
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 本日の一枚は昭和新山です。モコッ
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by sabasaba13 | 2006-01-19 06:08 | 北海道 | Comments(0)
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