野田編(2):高梨本家上花輪歴史館(05.11)

 歩いていて気づいたのが、敷地内に小さな祠をもっている家が大変多いことです。稲荷か屋敷神かはわかりませんが、気になりますね。空腹を抱えて街の中心部に行くと、「Very」という洋食屋がありました。渡りに船、さっそく入って和風ハンバーグ「東洋の神秘」を所望。味は可もなし不可もなしでした。店のオーナーが格闘技のファンらしく、店内にはプロレスのポスターがたくさん貼られ、トイレにはアントニオ猪木の写真が貼ってあります。なるほど、1、2、3、ダァーッと出してもらおうという配慮かな。個人的にはボブ・バックランドとの一戦が好きです。外に出ると店の前に「小津安二郎監督ゆかりの地を歩く」という地図が貼ってありました。これははじめて知りました。彼の妹が野田のキノエネ醤油に嫁いでいた関係で、戦時中に彼の母や弟が野田に疎開し、彼も敗戦によってシンガポールから復員した後六年間ここに身を寄せていたそうです。よろしい、小津関連物件も見て回りましょう。隣にある須賀神社猿田彦神像を拝見して、香取神社を抜けて、めざす高梨本家上花輪歴史館と煉瓦蔵に到着。そうそう途中に飯田商店という薪を山のように積み上げた豪壮な造りの店がありました。
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 ここはキッコーマン醤油の創立者である高梨家の居宅・庭園・屋敷林を保存・公開しています。それはそれは見事な冠木門をくぐり、古木生い茂る屋敷林を気持ちよくしばし散策。建物はそれほど古いものではなく、歴史的価値もないようですが、趣味の良さには惚れ惚れしました。曲線を描く明り取り、生木の柱、竹を埋め込んだ縁側、洒落た意匠の蹲や敷石、注文主の意向を形として仕上げた匠の技も光ります。こういうふうにお金を使えば、腕の立つ職人も育つのになあ。それにしても日本建築に関する語彙が決定的に不足していることを痛感。勉強しなければ。そうそう扇を投げて的に当てる遊具(投扇興)の実物をはじめて見ました。
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 はす向かいにはキッコーマン野田工場の煉瓦蔵があり、昔ながらの杉樽仕込みによる醸造の様子をガラス窓越しに見学することができます。
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 本日の一枚は「小津安二郎監督ゆかりの地を歩く」です。
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 追記。実は十代後半から二十代前半にかけて、プロレスをよく見ていました。村松友視の影響もありましたね。よってその頃活躍したレスラーの名を聞くと、あまづっぱいものがこみあげてきます。あるブログで知ったのですが、2006年2月ごろのANAの機内誌「翼の王国」に、プロレスラーを建築家に喩えるというエッセイが掲載されたようです。例えば…
 アブドーラ・ザ・ブッチャー→アントニオ・ガウディ
 スタン・ハンセン→フランク・ロイド・ライト
 ハルク・ホーガン→フィリップ・ジョンソン
 アントニオ猪木→ル・コルビジェ
 この面子を見ただけで、筆者は私と同世代であることがわかります。理由等はわからないのですが、想像するのも楽しいですね。タイガー・ジェット・シン→丹下健三というのはいかが?
by sabasaba13 | 2006-01-26 06:05 | 関東 | Comments(0)
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