東京錦秋編(5):沢蔵司稲荷・伝通院(05.12)

 さてゆるやかにカーブする善光寺坂をのぼりきった右側にあるのが沢蔵司稲荷。見事な彫り物の数々には圧倒されます。中でも水屋の蟇股(かえるまた)の部分に彫られた太田道灌山吹の里の故事はお見事。道灌が鷹狩にでかけ雨にふられてあるあばら家で雨具を求めたところ、少女が山吹の花一輪をさしだしたそうです。後で家臣から、兼明親王が詠んだ「七重八重花は咲けども山吹の実のひとつだになきぞかなしき」という歌の「実の」を「蓑」にかけて、その貧しさを風雅に恥じたのではと指摘され、以後歌道に精進するようになったそうです。その場面が立体的に見事に彫り上げられています。
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 なお坂の上にある大榎の脇に幸田露伴の家があったそうです。「幸田」という表札があるので、ご子孫がまだ住んでいるのかな。少し歩くと伝通院、徳川家康の生母お大の方の墓所です。なお清河八郎、杉浦重剛、佐藤春夫の墓もあるとのこと。境内には日本指圧協会(浪越徳治郎会長)建立の「指塚」、門前には新撰組の前身「浪士隊」発会の地、処静院の石柱がありました。
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 本日の一枚は沢蔵司稲荷、「山吹の里」の彫り物です。
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by sabasaba13 | 2006-02-26 18:32 | 東京 | Comments(0)
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