桐生・湯西川温泉編(1):桐生(04.2)

 陽光麗らかな二年前の二月某日、職場の同僚総勢9名で桐生・湯西川温泉に行ってまいりました。集合は東武浅草駅。近くにある地下鉄浅草駅入口はなかなか洒落た戦前の物件、アール・デコ調の文字で「地下鉄出入口」という装飾がほどこされています。
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 そして浅草から特急列車で出発。持ち込んだビールはあっという間になくなり、焼酎「いいちこ」の蓋があくがコップがない。某氏がビールの缶を半分に切って怪我をせぬよう縁を内側に折り曲げた即席手製のコップを製作し、事なきを得ました。桐生隣りの相老駅に到着、雪冠の連山が遠望できる好天気です。まず徒歩で桐生明治館へ。群馬県衛生所として明治初期に建てられた擬洋風建築です。木彫で模したほうれん草のようなアカンサス(地中海アザミ)の柱頭装飾には思わず微笑んでしまいました。職人さんも一所懸命に再現しようとしたんだろうなあ。さて出発… と思いきや某三氏が悠然と珈琲をのみながら蓄音機に耳を傾けています。しばし付き合っていると、列車の出発時刻が近づいてきました。上毛電鉄天王宿駅に急ぐ途中、相生小学校で二宮金次郎像を発見。さっそく無断侵入して写真を撮影。オーソドックスな物件ですが、理知的で哀愁をおびた表情が印象的でした。
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 駅につくと列車は数分前に発車しており、次発はしばらくありません。やむをえず公衆電話で(筆者注:誰も携帯電話をもっていない!)ハイヤーを呼び、桐生市内へ向かいました。途中でマンサール屋根の瀟洒な西桐生駅を見かけましたが、勝手な行動をとれないのが集団行動の辛さ。ここは忍の一字で見過ごしました。まずは1932年に配水事務所として建てられたコロニアル様式のモダンな水道山記念館を見学して、すぐ近くの大川美術館へ徒歩で移動しました。
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 桐生出身の大川英二氏がサラリーマンをしながらコツコツと買い集めた松本竣介・野田英夫のコレクションを展示しています。わたしゃ松本竣介の絵が大好きで、旅行幹事の某氏に無理を承知で行程に組み入れてもらいました。松本竣介。盛岡出身。病気により聴力を失いながら絵を学び、アジア・太平洋戦争の最中に都市の光景を描き続け、1948年に36歳で夭逝した画家です。詩的な静けさを湛えた彼の絵には強く惹かれておりまして、じっくり鑑賞することができました。眼福、そして感謝。なお大川美術館では、館内の撮影が可能です。日本国内でははじめての経験かな、その見識は高く評価します。フラッシュさえたかなければ、何の問題もないのにね。
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 本日の一枚は、桐生明治館です。
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by sabasaba13 | 2006-04-10 06:10 | 関東 | Comments(0)
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