池袋モンパルナス編(2):自由学園明日館(06.3)

 勤労福祉センター一階にある食堂でランチをいただきながら、これからの行程を確認。まずはアトリエ村とは無関係なのですが、ここに来たら外せない自由学園明日館を表敬訪問しました。自由学園とは、1921年に羽仁吉一・もと子によって創設された私学です。その校舎として、アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトに設計を依頼して建てられたのが明日館です。彼の作品は、北アメリカ以外では日本にしか残っていないそうです。(4つだったかな?) その一つである帝国ホテルを破壊するという愚劣な暴挙(玄関部分のみ明治村に移築)をしでかした日本人は、ライト設計のこの建築をも破壊しようとしたが、反対運動が起こり、結局保存されることになりました。よかよか。
 まったくもってライトのデザイン感覚には脱帽です。建物全体はもちろん、内装・照明・家具にいたるまで彼の息吹を感じることができます。この建物全体を貫くモチーフである“へ”という形が縦横無尽に組み合わされ、木と大谷石が巧みにハーモニーを奏で、暖かくて静かでリズミカルで、えーとえーとうまくいえませんが、とにかくずーっとこの部屋に包み込まれていたいといえばわかってもらえるかな。外観も水平方向を意識したもので、小ぶりな建物なのですが大地に根付いて広がるような気持ちの晴れ晴れする意匠です。
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 道をはさんで向かい側には遠藤新設計の講堂がありますが、こちらも明日館のデザインを踏襲したなかなかの逸品です。なお内部に展示されていた資料によると、彼は真岡小学校講堂も設計しているとのこと、現存しているのかな、要チェックです。この西池袋一帯は閑静な住宅街で、戦前の物件らしき住宅もところどころに残っています。ハーフ・チンバーもどきのモルタル住宅など、見所が多いですね。誰かこの附近の建築散策マップをつくってくれないかしら。
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 ●自由学園明日館 http://www.jiyu.jp/

 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2006-05-19 06:09 | 東京 | Comments(2)
Commented by K国 at 2006-05-23 20:30 x
見ていて気持ちのいい建物ですね、ライトの設計ですか
現在の日本人の設計士のお手本にしていいような建物です、奇をてらったものは飽きられます、勘違いしてる人が多い此の頃ですが
地に足のついた、シンプルですがイヤミの無い設計
参りました、湿気の多い日本では庇は欠かせません、軒の無い家は
すぐに苔がついたりして汚れます
まさに日本の風土を知り尽くして建てた見事な建物です
Commented by sabasaba13 at 2006-05-24 21:35
 こんばんは。記憶はないのですが、母の胎内というのはかくあらんと思えるような、優しい暖かさに満ちた建築です。庇の件については不覚にも気付きませんでした、納得です。デザインだけではなく、気候風土についてもちゃんと配慮をしているのですね。ライト行脚に行きたくなってきました。
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