駒沢配水塔(06.6)

 写真展「メディアは命を救えるか」を見た後、以前から気になっていた駒沢配水塔に行ってみることにしました。明大前駅から京王線で渋谷に行き、東急田園都市線に乗り換えて桜新町で下車。駅構内に表示してある地図で場所を確認して、いざ出発です。通りから斜めに配水所に向かう小路に入ると、おおっ、正面に配水塔が屹立しているのが遠望できます。古い配水塔を見るのが好きなのですが、その魅力はこの存在感です。まるでその街を潤し見守る慈母のように静かに佇み、辺りを睥睨する姿には胸がときめきます。歩いて数分で到着し、正門にまわりましたが、情報どおり立入りは禁止。やむを得ず門の隙間から垣間見ることにしました。古い配水塔のもう一つの魅力はその意匠です。いやでも目につく、街のランドマークであるだけに、設計者が真剣に配慮している様子がうかがわれます。ここは、ミルクに水滴を落とした時にできるような、王冠のようなデザイン。神殿のようなピラスター(付け柱)も周囲に配されており、シンプルだが力強い姿です。しかも同じデザインの配水塔が二基並んで建てられており、鉄骨の橋で結ばれています。もともとは渋谷町の町営水道の施設で、設計は水道関係の事業では有名な中島鋭治、竣工は1924(大正13)年。ということは、工事中に起きた関東大震災にも耐えたわけですね。
 それにしても、近くで見られないのが悔しい。水道局関係諸氏にお願いしたいのですが、常時公開、それが無理ならば年に何回かの一般公開をしてください。周囲は住宅で埋めつくされ、全貌を見ることはできません。マンションの非常階段に無断で上るという手もありましたが、不審者と思われそうなので断念。反戦ビラを配ろうとしただけで逮捕されてしまう、恐るべき警察国家になりつつありますから気をつけましょう。今度は、夕陽に輝く姿や、降る雪の中に屹立する姿を、是非見てみたいものです。

 本日の一枚です。
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 なお過去に訪れた配水塔も蔵出ししてみました。ご笑覧ください。

稲葉地配水塔(名古屋) ※現アクテノン
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東山給水塔(名古屋)
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水戸市水道低区配水塔
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●大谷口配水塔(東京) ※現存せず
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●野方配水塔(東京)
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高岡市清水町配水塔
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by sabasaba13 | 2006-06-12 06:10 | 東京 | Comments(0)
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