常陸編(11):笠間~真壁(06.4)

 さてここから北大路魯山人が鎌倉に建てた山荘を移築した「春風萬里荘」へと向かいます。途中、陶の小径という陶芸店が建ち並ぶ小道を走り抜けましたが、さしたる風情はなし。窯元歩きもけっこうすきなのですが、やはり備前・瀬戸・有田・信楽・常滑の方が情緒はありますね。水戸線の線路を越えて坂を上ること十数分で到着。昨日の西山荘もよかったのですが、こちらも素晴らしい緑の饗宴です。池水を中心とした緑あふれる庭園と、それを見下ろす萱葺平屋の渋い母屋がお見事。中でも緑に埋もれるように佇む茶室「春風庵」が素敵でした。京都の裏千家にある茶室「又隠」を模したそうですが、イサム・ノグチもここでお手前をいただいたのかな。
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 駅に戻り、自転車を返却して列車に乗り込み、岩瀬駅で下車。真壁行きのバスは本数がきわめて少ないので、タクシーを利用しました。真壁、中世は真壁氏19代420年の城下町、近世は笠間藩浅野氏の領地で、近世から近代にかけて木綿や雑貨の集散地として栄えた街です。そして江戸時代の町割がほぼ残存し、そこに近世後期から近代の建物が百軒あまり点在するという街でもあります。付言しておきたいのは、1996年(平成8)年に施行された文化財登録制度です。従来の文化財制度だと、ぐちゃぐちゃ規制が厳しいのに対して、この制度だと地価税、固定資産税の軽減などの支援措置があり、しかも規制内容が緩いので実際にその建造物を使用・利用できるという利点があります。この制度のおかげで、実際に人が住んでいる古い建物を文化財として登録できたわけですね。ろくでもない事ばかりする文部官僚にしては、珍しいシングル・ヒット、評価します。

 本日の二枚です。
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by sabasaba13 | 2006-07-16 07:03 | 関東 | Comments(0)
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