房総半島編(7):大山千枚田(06.7)

 さてバスに乗って、館山駅に戻りましょう。車内で二回目の作戦タイムです。明日の降水確率が今日より高いという予報を確認してきたので、ま、腐っても気象庁、それを信じるとなると今日中に大山の千枚田に行ったほうがよいかな。せっかく駅前に貸し自転車屋があるので、館山市内をプラプラ散策するのも捨てがたいのですが。内房線に乗って約50分で安房鴨川に到着です。
 さっそく駅前の観光案内所で、バスの時刻表と行き方を教えてもらいました。幸い待ち時間もほとんどなく東京湾フェリー行きのバスに乗ることができました。約30分で釜沼に到着。ここから歩いて十分ほどのところにあるのが大山千枚田です。町外れの停車場で降りたのは私一人、でも大きな看板があるので道はすぐにわかりました。緩やかな上り道をのんびり歩き出すと、左右に小規模な棚田が散在しています。心をときめかせながら、トンネルをくぐりしばらく歩くと、そこは別世界。
c0051620_9243343.jpg

 まるで古代ギリシアの円形野外劇場のように、緩やかな山の斜面から擂鉢状の谷底に向かって棚田が並んでいます。稲はすくすくと成長している真っ盛りで、じゅるじゅると水を吸い、ぽこぽこと細胞分裂している音が聞こえてくるようです。気持ち良さそうに葉を風にそよがせていました。「百選の棚田を歩く」によると、天水のみに依存し水源が全くない棚田はここだけだそうです。頂上部には都市農村交流施設として「棚田倶楽部」がつくられており、オーナー制度も活発なようですね。景観や環境保全のために、行政の強力なバックアップを期待するとともに、その維持管理にどれだけわれわれが協力できるかを考えさせられました。稲と田んぼを慈しみ、献身的な肉体作業を続けることでしか、棚田は生き残れないと思います。はたしてその覚悟が自分にあるのか。卑怯にも答えは後回しにしてしばらくの間、鳥の声、虫の声、水のせせらぎに耳を傾けながら、棚田を眺め続けました。
 バスで安房鴨川駅に戻り、近くの料理屋で地魚刺身定食を堪能し、またバスに乗って今夜の塒にする太海(ふとみ)まで移動しました。チサン・ホテルに到着し、海の見える露天風呂につかり、地酒「大山千枚田」を満喫。極楽です。

 本日の一枚です。
c0051620_21393878.jpg

by sabasaba13 | 2006-08-06 22:13 | 関東 | Comments(2)
Commented by sola at 2006-08-15 22:03 x
こんにちは。 早速おじゃましました。
私も棚田と古い学校、大好きです。
でも、近場でちょろちょろして満足してる程度。
散歩の変人さんのブログは、写真もステキで、圧倒されますね。
愛媛(松山)の記事も拝見しましたが、温かい目で見つめてくださっているのがわかりました。
私の記事の棚田は、「棚田百選」にも選ばれてないところですが、そんなところの方が、かえって素朴な感じがするかな?近くに「白猪の滝」という名勝があり、夏も秋も冬も素晴らしいところです。
次回、松山にお越しの節は、車で朝でも夕でもご案内いたしますよ。
道後温泉にも、ぜひ入ってくださいね。
Commented by sabasaba13 at 2006-08-16 09:34
 こんにちは。四国にお住まいだったのですね。二度しか行ったことがありませんが、いいところですね。松山はタッチ・アンド・ゴーだったので未練があります。道後温泉はもちろん、子規記念博物館にも行きたいし、市電にも乗りたいです。蛇含草を飲んだらうどんが汚いTシャツを着ていた状態になるぐらい、うどんを食べたいなあ。
 まだまだ厳しい残暑が続きそうですがご自愛を、それでは。
<< 房総半島編(8):太海(06.7) 房総半島編(6):野島埼灯台(... >>